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電子架空世界


以下立岩『私的所有論』第4章注18

 「コンピュータ通信等の電子メディアを論じている本の中で森岡正博は次のよう
に述べる。
 「私が原理的に支配可能な世界の内部で、私に向かって暴力的に反抗する存在者
を、本当に他者と呼べるであろうか。…他者を見失った架空世界の住人たちの多く
は、真の<他者>を見つけるために、…現実世界をふたたび訪れることになるだろ
う。そのとき、彼らにとって、この融通のきかない牢獄のような現実世界こそが
<他者>となるのだ。彼らは、自分たちのコントロールの手が及ばないこの現実世
界それ自体に、究極の他者を見出すであろう。彼らを疎外し、彼らの傲慢な欲望を
決して認めてくれなかったこの現実世界こそが、電子架空世界からの帰還者のため
の「不動の他者」となる。」(森岡[1993b:45-46])

森岡 正博 1993b 『意識通信――ドリーム・ナヴィゲイターの誕生』
 筑摩書房,219p. <169-170> ※

 ※は立岩研究室所蔵

■経験機械 (experience machine)

◆立岩『私的所有論』第4章注19

「関連して、Nozick[1974=1992:67-72]、Glover[1984=1986:199-205]の「経験機械」についての記述を参照のこと。「あなたが望むどんな経験でも与えてくれる」(Nozick[1974=1992:67])この機械をなぜ人は望まないのかについて論じられている。彼らのこの問いに対する回答は本文に私が述べたことと同じではないが、近い部分がある。この種の議論から、つまり経験機械を望まないというノージックも認める前提から、ノージック達の議論を覆すことが可能だと私は考えている。」

◆立岩真也 1997 『私的所有論』,勁草書房


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