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■Protection & Advocacy JAPAN 研究会
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P&A メルマガ・2002
No01(2001年9月13日号)
No02(2001年9月25日号)
No03(2001年9月30日号)
No04(2001年10月9日号)
No05(2001年10月15日号)
No06(2001年10月16日号)
No07(2001年10月23日号)
No08(2001年10月23日続き号)
No09(2001年10月29日号)
No11(2001年11月7日号)
No12(2001年11月18日)
No13(2001年11月18日)続き号
No14(2001年11月18日)続きの続き号
No15(2001年12月1日)
No16(2001年12月26日)
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◆ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◆
2001,No.16 (2001年12月26日)
ご意見・感想は管理者
or まで
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【P&A―Japan研究会って?】
元気に、明るく、障害者の権利擁護のために啓発や研究をしている
「P&A(プロテクション・アンド・アドボカシ―)―Japan研究会」のメル
マガです。アメリカ・イリノイ州の権利擁護機関や研究者と交流しな
がら、日本の元気な障害者や親や職員にネットワークを広げます。
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◆ニュース目次◆
1.お詫び・お詫び
2.警プロ;ちょっとだけ情報
3.年末★「ぱんだ日記スペシャル!」★
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1.★お詫び・お詫び・・・★
PAJメルマガを購読いただいている皆さん
「毎週金曜日発行!」とがんばってはじめてみたメルマガですが、
今月12月は、<12月1日号>と今回号の2号のみ発行となってしまいました。
途中、購読の方々や新規登録希望の方々から、「楽しみにしているよ」と
激励のメールをいただいていたのですが・・ううっ、本当に申し訳ありませんでし
た。
今月は警察プロジェクトや各プロジェクトのかきいれどき。多忙に多忙を重ねて
しまいました。
来春早々には、メルマガ担当筆者陣も多様に取り揃えまして<新装開店>
いたします。乞ご期待。皆様もよいお年をお迎えください。
2.★警プロ;ちょっとだけ情報★
といっても「で、かきいれどきに何をしていた?」ということになりますよね。
ちょっとだけ情報。
◎警察ハンドブックを全国の警察・交番に配布!しました。
計2万3千部あまりです。皆さんの地域の近くの交番にも届いているはず・・です。
ちょっとのぞきに行っていただけますか(笑)。
配布した直後から県警察本部や市民の方々から問い合わせをいただきました。
;岩手県警から「今後ともよろしく」と地元の自閉症協会に挨拶の電話があり
ました。
;大阪では。市民の方が大阪府警を訪ねて「新聞でこんなことがあったと読んだ
けど(ハンドブックが配布されたこと)、ここ(府警)にはありますか?」と問い合
わ
せてくれました。
が、これを聞いた府警担当者「???」。府警内部での連絡や配布が若干遅れ
たようで、この担当者はハンドブックのことを知らなかったようです。
その後、府警本部館内中に「市民からこんな問い合わせがあった。ハンドブック
を受け取ったのはどこだぁぁ」(たぶん)というメッセージが飛び交ったことだとい
うことです。いい啓発の機会となりました。市民の方に感謝!
あるいは、親の会や福祉関係者の皆さんから「地域の警察にもって行きたいの
で」「勉強会をやりたいので」「ハンドブックを送ってほしい」という注文をかなり
いただきました。ハンドブックの効用はいかがでしょうか。お聞かせください。
◎「一般向けハンドブック」も1月早々に出版予定です!
上記のハンドブックは「警察用」でした。今度は、「警察を活用する側のための
ハンドブックを検討中です。来月には皆さんにお送りできると思います。
これで、各地の勉強会を進めて行きたいと思っています。
またお知らせします。
◎「セイフティネット」モデル地区の協力員募集中!です。
警察とのネットワークを作るための「協力員」を募集しています。
今後、各地ごとに「身近な地域の安全」や地域の警察との連携を相談してきたい
と思っています。
今年は、モデル地区の北海道(札幌地区)、東京(足立地区・杉並地区中心)、
大阪(高槻地区中心)の親、福祉関係者、学校関係者にお声がけしています。
質問用紙と協力員登録用紙を配布し、現在回収中。
今回の配布には、「安全ネットワーク活動を多くの方にしていただきたい」という
啓発的な目的がありますので、たとえば学校関係なら養護学校や特殊学級まで、
あるいは、地域の会員の方すべてに、とお送りしています。
札幌地区は、あわせて4800部配布。東京地区は4000部、大阪地区1000
部。
多くの方に賛同いただければありがたいです。結果は、後日報告します。
3.お待たせしました、久々の「ぱんだ日記★スペシャル★」です。
●ぱんだ日記スペシャル
久しぶりの、そして今年最後の「ぱんだ日記」、しかもスペシャル版です。
テーマは違うのに同じ過ちを何度も何度も繰り返す。いったい何なんだろうと
不思議になるこのごろです。
アメリカの汚染された非加熱製剤がダブついてしまったので、製薬企業はダン
ピングして日本に危険な製剤を垂れ流しました。日本の製薬企業もそれがどれだ
け危ないかを知りながら売りまくってHIV(エイズウイルス)感染を広げたの
です。これが日本における薬害エイズ事件の真相です。
日本でのHIV訴訟で国が責任を認めて和解したのは1996年春でした。氷
雨が降りしきる霞ヶ関ではHIV感染者たちがテントを張って抗議し、厚生省の
会議室では200人もの感染者や支援者を前に菅直人・厚生大臣が謝罪をしまし
た。その瞬間、わが子をエイズで奪われた遺族たちの慟哭がわき起こりました。
代表取材をしていた共同通信社の女性カメラマンは全身を震わせて泣き出し撮影
することができませんでした。私自身、手が震えてメモを取ることができません
でした。厚生官僚も顔を紅潮させて涙をぬぐっているのです。人間の悲しみには
すごい力があります。
ちょうどそのころです。WHOはある勧告を世界中の国に対して出していまし
た。それは、イギリスで狂牛病が多発したため、「牛のような反芻動物に肉骨粉
を与えてはいけない」という勧告です。ところが、農水省は行政指導で肉骨粉禁
止を都道府県に伝えただけで、法規制することを見送りました。イギリス以外の
欧州諸国からは相変わらず肉骨粉を輸入しつづけました。日本の肉骨粉業者たち
は言います。イギリスの汚染された肉骨粉を第三国がタダで仕入れ、それを「安
全」と偽って日本に垂れ流したのだと。これが狂牛病の真相です。
この年の4月、同省の審議会で2人の委員が「法律で禁止すべきだ」と主張し
たのに、農水省は無視しました。今年、EU(欧州連合)が「日本は狂牛病反省
のリスクが高い」と調査報告書をまとめようとしていたところ、農水省は「やめ
てくれ」と横槍を入れ、報告書そのものを出させませんでした。EUの調査報告
書は計48カ国に出され、それぞれの国で対策が講じられたのに、ただ一国、日
本だけが官僚の保身のために貴重なEUの勧告を投げ捨てたのです。
96年当時、必要な法規制を見送った畜産局長はその後出世しました。今年1月
に事務次官になり、EUの調査報告書(草案)にさんざんクレームを付けたう
え、「日本はずっと狂牛病が発生していないから、極めて安全だ」と独りよがり
の暴論を記者会見で吐いたのです。それがどれだけ愚かなことだったのかは、9
月に日本でも狂牛病が発生してから嫌というほど見せつけられました。
日本の狂牛病は人災です。畜産農家や加工業者に自殺者まで出し、焼肉店や畜
産業者は苦境に陥れられています。ようやく責任を取って事務次官と畜産部長が
辞任することになりましたが、この期に及んでも「定期異動だ」などと取り繕っ
ている有り様です。釈明の記者会見をするように求めても、「忙しい」などと次
官室に篭もって出てきません。
もっと情けないことを明かしましょう。その次官が辞任することが決まった
夜、記者たちと次官との飲み会が開かれたと言うのです。次官の責任を追及すべ
き記者たちが一緒に飲んで慰労していたというのです。薬害エイズの時にも、被
害を受けた血友病患者の訴訟を妨害しようとしたり、厚生省に責任がなかったか
のような記事を書いた記者がいます。官僚を堕落させている要因の一つは、官僚
をチェックすべきメディアが国民に背を向けて官僚と癒着しているからです。記
者にとっては官僚と仲良くしておくと結構ラッキーなことがあります。省庁の審
議会に入れてもらったり、第二の就職先である大学教授のポストを斡旋してもら
ったりしている人もいます。
知的障害者に対して暴力やレイプの限りを尽くしたアカス事件の時、地元の新
聞やテレビはこうした事実を知りながらほとんど報道しませんでした。捜査当局
が自分たちの不作為を批判されるのが嫌で、地元の記者たちに「こんなクズみた
いな事件は記事にするなよ」と脅したからです。捜査当局に嫌われて情報をもら
えなくなったら社内で「ダメ記者」の烙印を押されるので、みんな捜査当局の言
いなりになったのです。
腎臓病の薬として売られていたクロロキンで視覚障害になった患者らが起こし
た訴訟があります。この時、厚生省の製薬課長は自分もクロロキンを飲んでいま
した。製薬メーカーから副作用について耳打ちされた課長は自分だけ飲むのをや
めて難を逃れ、多くの被害者を出すのを止めませんでした。この時にもクロロキ
ンが副作用のために諸外国で売れなくなったので日本にダンピングして垂れ流し
ていました。課長は厚生省を辞めた後、製薬業界に天下りしました。
このクロロキン訴訟を20年以上にわたって闘った原告の1人に言われまし
た。「最初の数年は製薬メーカーが憎くて仕方がなかったが、メーカーは儲けの
ために働いているのだからしょうがないか…と思えてきた。しかし、それをチェ
ックすべき厚生省はいったい何をやってるんだ、と怒りがこみ上げてきた。しか
し、それも何年かすると、まあ厚生省の官僚も天下りでうまい汁を吸いたかった
のだろうと思えてきた。すると今度は司法への怒りが涌いてきた。司法はいった
い何なんだ。あいつらは何の利害関係もないのに、なぜ原告の気持ちを踏みにじ
るのだ!」
それでは、マスコミは…。そう言いかけて私は恥ずかしくなり言葉を飲み込み
ました。どうにかしないといけない、そう思いつつ今年も過ぎていきます。本当
に何とかしないといけないと思います。(のざわ)
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2001,No.15 (2001年12月1日)
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◆ニュース目次◆
1.ジョント広場の紹介
2.ぱんだ日記
====================
★9月末から始まったシカゴ講師講演シリーズが、11/25マリリン講演で
一区切りしました。成果については、おりおり報告していきます。
次回は、イリノイ州P&Aの代表のジーナさん、来年5月来日予定です。
1.ジョイント広場 http://www.eft.gr.jp/ae/紹介
アドボカシー&エンパワメント ワークショップ開催のための交流の広場
今後ワークショップを開催したい、参加したい人、大募集!!!
2001年6月25日〜7月3日に米国イリノイ州立大学で行われたP&A
JAPAN研究会主催「アドボカシー・トレーニング・インストラクター養成講
座」修了者が中心となり、今後各地で障害当事者が主体の権利擁護ワ
ークショップ(アドボカシー&エンパワーメント ワークショップ)を行ってい
くための情報交換・連絡のための自主交流広場です。
情報交換については、ホームページのジョイント広場メーリングリスト
http://www.eft.gr.jp/ae/aeml_info.htmを中心に行われます。
2.ぱんだ日記
スーザン、ナンシー、マリリンのシカゴ講師陣招へい計画の第一陣が終わりま
した。事務局はじめ各地のスタッフの皆さん、本当にご苦労様でした。何も役に
立てなかった私もホッとして、ちょっと放心状態です。
この余韻が冷めないうちに〈マリリンの衝撃〉について報告しておきます。
マリリンの東京歓迎会は相撲部屋を改造した両国のちゃんこ料理店でやりまし
た。ひれ酒を「うまい、うまい」と飲み干したマリリンは、店内にある実物の土
俵で「マリリンの秘書」を自称する鈴木さん(育成会事務局)と四股を踏んで相
撲を取りました。夜風に吹かれて隅田川の堤防を歩いていると、ホームレスが何
人もいたり、少年たちがしゃがみこんで話している光景にぶつかりました。
横浜講演の後には神奈川県警本部を見学しました。夜の横浜港を一望できる展
望フロアで「ファンタスティック」を連発していたマリリンは「ここで働きたい
わ」と言っていました。氏田さん(P&A−かながわ)の腕力で県警広報課の警
察官を中華街での打ち上げ会に連れていきました。捜査4課(暴力団担当)の刑
事を20年勤めた彼は、マリリンの横に座り、「神奈川県警にも女性刑事は大勢い
るが、こんな美しい人はいない」とうれしそうでした。一人娘が言うことを聞か
なくて困ると愚痴もこぼしていました。マリリンを見ながら「うちの娘も茶髪に
しちゃって。マリリンさんと同じような髪の色なんですよ」とため息をついてい
ました。暴力団には強くても娘はままならないようです。
「横浜SOGOで半額セールの毛皮のコートを買った」と興奮していたマリリ
ンは、翌日は日光を観光し露天風呂に入ったそうです。最終日にはさよならパー
ティで二次会にはカラオケルームに行きました。マリリンもナット・キングコー
ルを熱唱?していました。何にでも体当たりで経験するマリリンはコミュニケー
ションの達人でもあります。日本語は少しもできないのに、私たちの会話の中に
割り込んできたり、一緒に声を上げて笑ったり。また、私たちのブロークン英語
も実によく理解してくれました。言葉ではなくて心で会話しているような不思議
な心地よさを感じました。これなら言葉の不自由な障害者からも事情聴取できる
のだろうなと妙に感心してしまいました。
私たちはアメリカの進んだ障害者福祉や権利擁護をいろんな書籍や資料で知っ
ています。公民権運動、ADA法、施設解体訴訟…。何もかも日本と違うアメリ
カをうらやましく思うこともよくあります。しかし、マリリンと話していると
“違い”よりも、「日本とおんなじじゃないか」と勇気づけられることが度々あ
ります。署内で初めは冷たい目で見られていたマリリンが知的障害者の捜査や被
害救済に奔走する姿が目に浮かぶようです。マリリンは私たちの教師ではなく
て、同志です。これが私の感じる〈マリリンの衝撃〉です。
私たちが日本で取り組んでいる警察プロジェクトについて「未知なものに踏み
込んで失敗することを恐れてはいけない」とアドバイスしてくれたマリリン。大
阪や京都や札幌や小樽の素晴らしさを何度も何度も口にしながら、紅葉に染まる
晩秋の日本を駆け抜けて行きました。 (のざわ)
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◆ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◆
2001,No.14 (2001年11月18日)続きの続き号
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
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ここでは、協力員になっていただいた方にお配りする「協力者向けハンドブック」
の一部を紹介します。これを元に研修会やワークショップを行う予定です。
なお、先に紹介した
「地域の安全ネット協力者になっていただくためのお願い」調査用紙は
マリリン講演に来場した方、および
各地区の親・保護者、福祉関係者、教職員、関係者に
札幌地区 4500部
東京地区 1500部
大阪地区 1000部を配布して、「安全」ネットに協力いただく予定です。
加えて、神奈川・横浜地区でもネットつくりの準備を始めることになりました。
ご協力いただける地区の方はご連絡ください!ご相談したいと思います。
(ほ
りえ)
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★☆★ 特別付録?!★☆★
<Q&A 「なぜ被害を訴えられないのか」「こんな時どうする?」>
――知的障害ハンドブックより――
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=====<特別付録?!知的障害ハンドブックより >=====================
Q&A 「なぜ被害を訴えられないのか」「こんな時どうする?」
――知的障害ハンドブックより――
警察官向けの「知的障害ハンドブック」(通称)とともに、親や福祉職員や教職員
向けの「警察理解ハンドブック」(仮称)も作成中です。ふだん接している知的障害
者のことを、私たちはどれだけ理解しているのでしょうか。たたかれたりどなられた
りしたとき、知的障害者はちゃんと自分の「痛み」を訴えることができているので
しょうか。
なぜできないのでしょうか。それを知っていますか? 彼らの「沈黙」や「無反」に
多くの人々が安易にもたれかかり、自らの援助技術の未熟さや倫理観の足りなさに目
をつぶっているのではないでしょうか。
また、知的障害者が犯罪被害などにあっているのに気づいたとき、私たちは何をす
るべきでしょうか。それをあなたは知っていますか? 何をしていいかわからないか
ら見て見ぬふりをしてはいませんか?
「知的障害ハンドブック」は、障害者の権利擁護に視点をあてたものです。
「警察理解ハンドブック」の中から、第3章「なぜ被害を訴えられないのか」と第
4章「こんな時どうする」の概略を紹介します。 (野沢和弘)
なぜ被害を訴えられないのか
犯罪被害にあう知的障害者の多くは泣き寝入りをしています。それは障害者のせい
ではありません。世間の誤解や知的障害者を取り巻く生活環境がそうさせているので
す。なかなか自分から被害を訴えられない知的障害者のことをわかってください。
Q 自分が被害を受けたと思わなければ、それは「犯罪被害」ではない?
A 知的障害者の中には被害を受けた認識がすぐにもてない人もいます。そういう
「弱さ」につけ込まれて、ますます被害を受けるようになるのです。被害を十分に訴
えられないのも、障害の中身と考えてください。
Q 知的障害者は正確にものを覚えられない?
A 細かいことをたくさん覚えるのが苦手なこともあります。しかし、ひどい目に
あった経験の主な部分は一般の人と同じくらい正確に記憶しています。質問の仕方に
問題がなければ、一般の人と同じように証言できる障害者は多いのです。
Q 家族や福祉関係者は必ず障害者の味方か?
A 知的障害のある人の身近で生活の世話をしている人が、障害者を虐待したり年金
や賃金を詐取する事件が多発しています。知的障害のある人の親や施設職員は障害者
に悪いことをするはずがない、という誤った「神話」が救済を遅らせています。
Q 仕返しが怖い?
A 加害者から仕返しをされることを知的障害者は恐れています。加害者が身近な人
で、生活の世話をしている場合はなおさら、被害を訴えられません。
Q 被害を否定したい?
A ひどい被害にあうと、知的障害者は悲しい気持ちや怖い思いを否定して、忘れて
しまおうとします。思い出すとあまりにも心が痛むからです。「被害にはあわなかっ
た」「そんなにひどい被害ではなかった」とその時には言っても、ひどい虐待を受け
ているケースは多いのです。
Q 自分が悪い?
A 虐待や差別を受け続けると、知的障害のある人は「自分が悪いからこんな目にあ
うのだ」「自分はよい扱いを受ける価値がない」と思ってしまいます。自信を失い、
前向きに考えられなくなるのです。
Q 何をしても無駄だと思う?
A 「いくら被害にあったと訴えても信用してもらえない」「救ってもらえるわけが
ない」と犯罪被害にあった多くの知的障害者はあきらめています。他人に逆らわずに
何でも言うことを従順に聞くのがいいと教えられている障害者もいます。
Q 恥ずかしい?
A 犯罪被害にあったり、虐待されることを恥ずかしいと思っている知的障害のある
人は大勢います。親に知られたくない、親を悲しませたり、迷惑をかけたくないと
思っているのです。
こんなときにどうする?
Q 障害のある子が行方不明になった
A すぐに見つかりそうにない場合、危険が予想される場合には、できるだけ早く警
察に届けましょう。服装、身体や行動の特徴などをわかりやすく整理して警察に説明
してください。自閉症や知的障害についてわかりやすく説明し、どのような危険が予
想されるのかを具体的に話してください。
Q 犯罪と誤解されて警察に連れて行かれた
A 自閉症や知的障害の行動の特徴を説明し、悪気がなくても犯罪と誤解されること
が多いことを警察にわかってもらいましょう。このハンドブックを警察官に見せ、全
国の警察官に知的障害を正しく理解してもらう活動が行われていることを説明しま
しょう。それでもわかってもらえない場合は、地域の育成会や自閉症協会や施設など
知的障害に詳しい機関に支援を求めたり、信頼できる弁護士に連絡しましょう。
Q 警察に逮捕された
A 黙秘権や弁護人選任権など被疑者の権利について、逮捕された障害者自身にわか
りやすく説明してもらわなくてはなりません。聞き方次第で間違った供述をする傾向
が知的障害者にあることも、警察にわかってもらいましょう。逮捕した後、身柄を拘
束しておける時間には限りがあるため、捜査は早くすすみます。この段階での数日は
とても大事ですので、できるだけ早く知的障害に詳しい弁護士に連絡するべきです。
わからなければ、地元の当事者団体、育成会、自閉症協会、弁護士会に連絡してくだ
さい。
Q 施設や職場で体罰や暴力を受けているが、
なかなか言い出せない
A 「しつけ」「指導」の名目で行われている暴力や体罰を許してはなりません。こ
うした暴力に気づいたときには、見て見ぬふりをせずに、職場の仲間や外部の関係機
関に必ず連絡しましょう。その際にはできるだけ、「いつ」「どこで」「だれが」
「どのような」暴力をしたかを客観的に記録し、物的な証拠(写真、ビデオ、録音
テープ、医師の診断書、目撃証言など)を集めるよう努力してください。暴力を受け
ている障害者を救済し心身の傷を癒すことも必要です。すぐに解決しなくても支援者
を増やし、粘り強く取り組みましょう。
Q 暴行や恐喝の被害にあったので警察に訴
えたい
A 被害にあった事実を客観的に記録した資料、写真やビデオなど物的証拠を集める
努力をしてください。知的障害について警察にきちんと説明できる支援者や弁護士に
付き添ってもらい、警察に相談し、被害届を出してください。事実を正確に簡潔に説
明できるよう努力しましょう。
Q 性的被害にあっているようだが、はっき
りわからない
A 性的被害にあった障害者を決して責めないでください。「あなたは悪くはない」
とやさしく接し、心身の傷を癒すよう努めてください。性的被害は密室で行われる
ケースが多く、立証が難しいけれどあきらめないでください。できるだけ早く障害者
自身から被害事実を聞き、それをビデオや録音テープに記録することも大事です。医
師の診断書も入手しましょう。弁護士や支援者に相談し、被害回復を図ってくださ
い。
Q 悪質な訪問販売にだまされ、高い物を売
りつけられた
A 障害に付け込んでだますことは卑劣な犯罪です。すぐにあきらめずに消費者生活
センターや信頼できる弁護士に相談して被害回復をしましょう。一定期間内なら業者
に買い戻させる「クーリングオフ」という制度もあり、できるだけ早く被害回復に立
ち上がるべきです。
Q 警察に被害を相談したが、ちゃんと聞い
てくれない
A 仕事が忙しい、知的障害を誤解し偏見がある、こちら側の説明の仕方がまず
い…。警察がちゃんと話を聞いてくれない理由はさまざまです。すぐにあきらめたり
短気にならず、冷静に正確に被害事実を説明しましょう。信頼できる弁護士や支援者
に付き添ってもらうことも重要です。それでも警察が相手にしてくれない場合は、弁
護士と相談し、法的措置をとることを検討する必要があるかもしれません。
Q 弁護士に相談したが、あまり熱心に理解
しようとしない
A 弁護士にも得意分野と苦手な分野があります。弁護士は大勢いるのですぐにあき
らめずに、知的障害のことをよく理解し熱心な弁護士を探してください。弁護士会や
関係機関に相談しましょう。お金のことが心配なときには、「法的扶助協会」という
ところがあり、ここを利用すると、通常よりかなり低額の弁護士費用で済むし、その
弁護士費用についても一時的に立て替えてくれます。
*****************************:
☆★なお、マリリン講演会場に来場していただいた方には、上記で紹介した
「警察ハンドブック」と「各地の安全ネット協力者の案内」
をお配りしています(もちろん無料で!)。
趣旨をご理解の上、ご協力のほどよろしくお願いいたします。 (ほ)
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2001,No.13 (2001年11月18日)続き号
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
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◆ニュース目次◆
★1.マリリン.ジョンソン刑事、講演週間開始してます!★【前号掲載】
★2.警察プロジェクト・ ドキュメント★
<特集すすめ! 警察プロジェクト;イエローカード9号より>
【警察官に知的障害のある人を理解してもらおう】
【ワタシたち、動きだしてます?札幌・大阪 警察訪問レポート?】
◇やっぱり草の根でいこう! 札幌で!;ドーケー訪問記
◇できるところから、手堅くじっくり 大阪で!;フケー訪問記
【地域生活における障害のある人のためのセイフティ・ネット構築】
★☆★ 特別付録?!★☆★ 【続きの続き号!で掲載します】
<Q&A 「なぜ被害を訴えられないのか」「こんな時どうする?」>
――知的障害ハンドブックより――
★3.ひさびさの!ぱんだ日記★【前号掲載】
====================
今回は、マリリン講演と関連して、現在進めている【警察プロジェクト】の
関連記事をお送りします。
以下は、「全日本手をつなぐ育成会 権利擁護委員会」発行の
<Yellow Card No.9>掲載予定の記事から抜粋したもの。
Yellow Cardは、11/25発行なので、ちょっと先取り!
;以下の記事以外にも関連記事がありますので、
「詳しくはYellow Cardを購読して読んで!」と担当者より。
・・・・・ハイ、そうします(ほ)。
=====================
<特集すすめ! 警察プロジェクト>
ここでまずは、クレジット・・・。
*****************************
イエローカードは、知的障害のある人たちにふりかかる人権侵害の
現状に警鐘を鳴らし、多くの人に現実を知っていただくために発行
しています。イエローカードの内容は右記載のホームページからも
ごらんになれます。各地での取り組み等の情報や投稿、ご意見、
ご感想などもお寄せください。
2001年12月号(No.9)/発行日2001年11月25日/200円/
編集:全日本手をつなぐ育成会権利擁護委員会/
発行所:社会福祉法人全日本手をつなぐ育成会
〒105-0003
東京都港区西新橋2-16-1 全国たばこセンタービル8階
TEL.03-3431-0668 FAX.03-3578-6935 振替00130-5-116
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【警察官に知的障害のある人を理解してもらおう】
権利擁護委員会委員長 野沢和弘
◆警察プロジェクトとは何か
「福祉」だけでは知的障害のある人を守ることはできません。
誘拐、殺人、リンチ、恐喝、レイプ、悪質商法による詐欺……。
あまり知られてはいませんが、知的障害のある人は実に多くの犯罪
被害にあっています。施設から地域へと障害者の生活の場が移るに
つれて、ますます犯罪やトラブルに巻き込まれる障害者は増えていく
でしょう。
ナンシー・フィッツシモンズ=コバというアメリカ・イリノイ州の研究者
は、地域で暮らす知的障害者を守るためには警察の力が必要だと
考え、障害者や親や福祉職員と警察官が一緒に知的障害者の権利
擁護を学ぶ勉強会をつくりました。それがもとになり、マリリン・ジョン
ソンという知的障害者の事件を専門的に捜査する刑事が誕生しました。
どんな被害にあっても訴えることのできない知的障害者は大勢います。
<仕返しが怖い> <どうせ何を言っても無駄だ> <自分にはそんな権利
はない> <親に迷惑をかけたくない>。長い間虐げられ孤立している
障害者はそんな心理状況に陥り、なかなか抜け出せないと言われます。
また、多くの人がこんな風に知的障害者のことを思っています。
<障害者は正確に記憶する能力が劣っており、彼らの証言は信用できな
い><障害者は痛みに鈍感で、被害にあってもそんなに苦痛を感じない>。
ナンシーやマリリンは、知的障害者のこうした特性をよく理解し、障害者
が犯罪被害にあわないためにどうしたらよいのか、被害にあったときには
どうすれば救済できるのか、について取り組んでいるのです。
日本でもマリリンのような警察官がぜひとも必要だと思い、私たち権利
擁護委員会は、今春から警察庁に協力を求めてきました。そして、厚生
科学研究班(堀江まゆみ主任研究者)と共同で「警察プロジェクト」を始め
ました。その内容は以下の通りです。
(1)育成会会員に「警察との出会い」アンケートを実施する
(2)警察官用の「知的障害ハンドブック」を作成し、警察に配布する。
(3)東京、大阪、札幌をモデル地区にして警察と勉強会をする。
(4)一般向けの「知的障害ハンドブック」を作成する。
(5)東京、大阪、札幌の親、福祉職員、教職員を対象に権利擁護の
アンケート調査をし、それをきっかけに地域で権利擁護のネットワークを築く。
◆3万部を全国の警察へ
「警察」と言っても各県の警察本部から、警察署、交番などいろいろあり
ます。だいたい全国には計1300警察署があり、交番は6600カ所、駐在
所は9000カ所あります。交番や駐在所は碁盤の目のように日本全国を
管轄しており、どの警察(交番、駐在所)も管轄していない土地というもの
は日本には存在しません。
今回、私たちが作った「知的障害ハンドブック」(通称)は警察庁のはか
らいで、このすべての警察組織に配布してくれることになりました。”すべて“
とは、交番6600カ所、駐在所9000カ所に加え、1300警察署の各課
(1署で平均7課)と47警察本部の各課││のことです。だいたい、3万部
近くが全国の警察組織に配布されることになります。
また、警視庁、大阪府警、北海道警は私たちの協力要請を快く受けてくれ
ました。各地の厚生科学研究の現地協力者とともに、これから警察との間で
連絡会を開催したり、担当の警察官を集めて勉強会を開いていくことになり
ました。来年以降は全国的にこのような勉強会を開いて、地域の権利擁護
のネットワークを築いていきたいと思っています。
◆親こそが主役!
しかし、ハンドブックを配っただけではどれだけの効果が期待できるでしょうか。
警察官に知的障害を理解してもらうためには、私たち親の会こそが本気に
なって障害のあるわが子を守ろうと思わなければダメです。日々忙しい仕事に
追われている警察官の心を動かし、障害のある人を守ろうと思ってもらうため
には、私たち自身も本気で権利擁護に立ち上がらなければ、警察だって本気
で動いてはくれません。
警察庁の要望で、ハンドブックの巻末には育成会の各支部の連絡先一覧表
を掲載することになりました。何かあって現場の警察官が知的障害者の扱いに
困った時、私たちがアドバイスしたり協力して障害者の権利を守るためです。
そういう時こそ、警察に知的障害のことを理解してもら絶好の機会です。ちゃん
と対応できるよう、それぞれの支部で「受け皿」態勢を作りましょう。育成会だけ
で抱え込まなくてもいいのです。それぞれの地域の施設や地域生活支援センタ
ーや弁護士や、その他の公的機関にも協力を求めて、ネットワークを築いてい
きましょう。その中心になるのが育成会です。
はじめは失敗することも多いでしょう。警察官の言葉や態度に腹が立つことが
あるかもしれません。でも、短気を起こさず粘り強く取り組みましょう。各支部は
「警察プロジェクト」の担当者を選出するなどもご検討ください。それ以外の人
で「よし、やろう!」と思う人は声を上げてください。少しでも多くの協力者が
必要です。
【ワタシたち、動きだしてます?札幌・大阪 警察訪問レポート?】
◇やっぱり草の根でいこう! ;札幌で!
ドーケー訪問
私たち北海道人はそこを「ドーケー」とよびます。正式には北海道警察本部、
市の中心部の近代的なビルが専用の建物です。「警察プロジェクト札幌チーム」
5名は、東京から駆けつけた堀江・鈴木両氏とともに、10月18日ドーケー本部を
訪問しました。養護学校PTA、施設や地域支援、育成会活動、市民運動など、
これまでそれぞれの立場で活動を積み上げてきたメンバーです。あらかじめ
コンタクトをとった警プロ元祖の野沢情報によれば、今回警プロ重点地区となった
大阪、東京、札幌3地区の中で、ドーケーはもっともフレンドリーな受け入れが
期待できるということでした。
8階の面談室で生活安全部管理官長村美英警視、地域部地域企画課調査官
佐々木茂信警視など4名の方とお話しました。あらかじめ警察庁からの指示も
いき渡っていたとみえ、趣旨の確認はさらりと終わり、今後の具体的な進め方の
協議に時間をかけました。その結果、2月下旬に札幌各署の生活安全課、
地域課の代表者が集まり、私たち関係者と一緒にハンドブックの勉強会を開く
ことが決まりました。「きれいな会議室も上のほうにありますよ」と長村さん。
この間約1時間半、事前の打ち合わせと事後のまとめを併せて4時間あまりの
「警プロ札幌」の活動でした。
足元固めは草の根で
ドーケーとの初顔合わせはまずまずの結果でした。今回は警察庁というトップの
懐に迷わず飛び込んだ東京の中心メンバーの勇気ある判断と行動が大きく道を
開きました。育成会という強力な組織が動くことで、運動は全国に広がる可能性を
秘めています。しかし、最初の訪問を終えた私の中には、まるで滑りやすい床の
上に立っているような心もとなさが残ったのも事実です。足元を固めなければなり
ません。札幌では自閉症の子をもつ親たち(ポプラ会)が、自分たちの子どもを
理解してもらおうと、簡単な解説書やポスターを警察に届けるなどの活動がこれ
までにも行われてきました。思いのこもった自発的な行動こそが人を動かす力を
もっています。人々の熱意で編み上げられたセーフティーネットが実効性を発揮
できるのです。「足元固めはやっぱり草の根だ」改めてそう思いました。
いま教育や福祉、医療も含めて、社会のさまざまな場面で障害に対する理解の
無さが大小さまざまな権利侵害を引き起こしています。そのことに私たちが真剣に
立ち向かう道筋の中にこのプロジェクトをきちんと位置付け、顔の見える人のつな
がりを、警察も含めて元気よくつくっていきたいと思います。
「長村さん、私たちも変わろうとしているのです」と言いながら(花崎三千子)。
◇できるところから、手堅くじっくり ;大阪で!
フケー訪問記
大阪地区の警察プロジェクトチームは辻川圭乃弁護士をはじめ育成会・
施設協会・更生相談所関係者がメンバーとなっています。
さる10月12日、3人のメンバーが大阪府警を訪ねました。お会いしたのは
生活安全部生活安全総務課の田村敏夫警部をはじめ、地域部地域総務課、
総務部、府民応接センター、被害者対策担当の5人の方々。担当者の皆さんの
ていねいで好意的な笑顔に迎えられ1時間半たっぷり話し込むことができました。
地域の警察は頼もしい
警察プロジェクトの概要から始まって「府警管内での知的障害者の被害状況」
や「障害者のためのネットワークは高齢者や子どものためにもなること」、さらに
「障害者が被害に合わないために何をすればいいか」「そのために公共機関で
何ができるかですね」。特に印象的だったのは「うちの交番勤務の警官が困って
いることは何だろう」と一緒に考えていただけたこと、地域の警察の方々は予想
以上に身近で頼もしい存在でした。今後、ハンドブックの活用方法や相互の連携
のあり方を検討するため、府警担当者と警プロ関係者とで定期的に協議会を開
くことになりました。11月17日開催のマリリン刑事講演会には大阪府警から5人が
参加予定という連絡もいただきました。
「できるところから手堅くじっくりと」が大阪地区方針です(堀江まゆみ)。
【地域生活における障害のある人のためのセイフティ・ネット構築】
?平成13年度厚生科学研究・育成会権利擁護委員会共同研究?
主任研究者 堀江まゆみ(白梅学園短期大学教授・権利擁護委員会委員)
1 .「街の中で『安全』に生きたい」 −だからセイフティ・ネット
障害のある人が身近な地域で『安全』に生きるためにはセイフティ・ネットが
必要なこと、この重要性はすでに皆さんと共有していることと思います。ここでは
私たち厚生科学研究班が取り組んでいる「セイフティ・ネット構築研究」について
報告します。
研究分担の中心は権利擁護委員会委員長の野沢和弘、札幌地区担当の
花崎三千子ですが、これまでの経過の中で3つのモデル地区の協力者50名近く
がすでに加わって動き始めています。
本研究は地域還元型の研究をめざしています。つまり研究の成果は「地域が
いかに変わったか」ということ。今年度は大きく分けて「警察へのアプローチ」
と「各地のセイフティ・ネット体制作り」の2つの側面から進めています。
2 警察に知的障害者を理解してもらうために
地域の『安全』の核はやはり警察です。警察官に知的障害のある人のことを
理解してもらうために2つのアプローチをしてきました。まず一つが「知的障害理解
のためのハンドブック」の作成と配布です。警察庁の協力により全国の47警察本部、
警察署、6600交番、9000駐在所に配布することになりました。全国どこの交
番に
行ってもこのハンドブックがおいてあるはずです。ハンドブックには知的障害者と
出会ったとき、警察官がどのように対応すればいいか具体的な方法が説明されて
います。ですので、警察官に実務の上でもこれを活用してもらうことが次の大切な
アプローチとなります。今年度はモデル事業として北海道・東京都・大阪府の3地区
を対象にし、研究協力者を中心に「警察を中心とした『安全』ネットワークプロジェ
クト」
を立ち上げました。各地区ごとのプロジェクトです。札幌地区・大阪地区の警察アプ
に紹介されたとおりですが、地元の警察の方々は私たちの予想以上にセイフティ・
ネットの重要さを理解してくれているというのが率直な感想です。北海道警察本部、
警視庁、大阪府警察本部ともに、警察内の担当者と各地区の協力者が「連絡会
あるいは意見交換会」を定期的にもち、学習会や今後の連携を一緒に考えることに
なりました。大きな一歩だと思います。道警では、来年2月に警察担当者との研修会
を行うことになりましたし、府警・警視庁でも計画中です。次の2歩目も確実に踏み
出
し始めています。
3 あなたの地域でもセイフティ・ネットを − 協力員になっていただけませんか
?
もう一つのアプローチが、地域の安全を考え支えるための「セイフティ・ネット体
制
作り」です。セイフティ・ネットの構成員は福祉関係者や警察だけではありません。
電車が好きな青年が駅員さんの機転で事故から救われた例、帰宅が遅いときに
まず電話するのがいつものバスの運転手さん、近所の店のおじさんや顔見知りの
消防士さん、もちろん学校の先生など地域社会のさまざまな人がかかわっています。
こうした構成員をどうやって掘り起こし、ネットワークを作るかについても札幌地
区、
東京地区、大阪地区で準備を進めているところです。
今年度は現在の研究協力者に加え、親・福祉関係者・教職員の方々からも「セ
イフティ・ネット協力員」を募り、各地区ごとに協力員名簿を作成します。その上で
改めてそれぞれの地域の『安全』を一緒に考えることを目指しています。
またセイフティ・ネットへのもう一つの期待として、警察からの電話相談や協力
依頼に適宜応えられる態勢作りがあります。もし警察が障害者との出会いに戸惑っ
たときスムーズに連携できれば、より強力な『安全』が保障されることでしょう。そ
の
ためには、協力員の側も警察を知り、対応方法を知ることが必要となります。今年
度、
協力員向けの「警察理解ハンドブック」(仮称)も作成します。これをもとに各地で
研修会やワークショップを順次開催していく予定です。
セイフティ・ネット構築研究は始まったばかりです。ですが、各地区の協力員の皆
さん
が動き始めるとネットがどんどん広がっていくことを実感しています。来年度にはよ
り
多くの地区のセイフティ・ネット構築を検討する計画です。障害のある人のための
『安全』について一緒に考えていきましょう。
賛同いただける方は下記までご連絡ください。
■連絡先■堀江まゆみ(白梅学園短大)
鈴木 伸佳(全日本育成会) FAX 03(3578)6935
*****************************:
☆★なお、マリリン講演会場に来場していただいた方には、上記で紹介した
「警察ハンドブック」と「各地の安全ネット協力者の案内」
をお配りしています(もちろん無料で!)。
趣旨をご理解の上、ご協力のほどよろしくお願いいたします。 (ほ)
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【 PAJメルマガ 事務局 /堀江 】
PAJメルマガは毎週金曜日発行。
このメルマガは、転送・転載可です。お近くの方にぜひご紹介ください。
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PAJ活動等の問い合わせ、ご意見・感想、購読希望・配信中止は
管理者(野沢・堀江)
あるいは まで
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◆ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◆
2001,No.12 (2001年11月18日)
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
ご意見・感想は管理者
or まで
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【P&A―Japan研究会って?】
元気に、明るく、障害者の権利擁護のために啓発や研究をしている
「P&A(プロテクション・アンド・アドボカシ―)―Japan研究会」のメル
マガです。アメリカ・イリノイ州の権利擁護機関や研究者と交流しな
がら、日本の元気な障害者や親や職員にネットワークを広げます。
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◆ニュース目次◆
★1.マリリン.ジョンソン刑事、講演週間開始してます!★
【大阪講演 11/17終了】第一次報告(大阪メンバーメールより転載)
【札幌講演案内チラシ】再掲
【東京講演案内チラシ】再掲
【横浜講演案内チラシ】再掲
★2.警察プロジェクト・ ドキュメント★ 【続き号で掲載します】
<特集すすめ! 警察プロジェクト;イエローカード9号より>
【警察官に知的障害のある人を理解してもらおう】
【ワタシたち、動きだしてます?札幌・大阪 警察訪問レポート?】
◇やっぱり草の根でいこう! 札幌で!;ドーケー訪問記
◇できるところから、手堅くじっくり 大阪で!;フケー訪問記
【地域生活における障害のある人のためのセイフティ・ネット構築】
★3.ひさびさの!ぱんだ日記★【この号で掲載します】
====================
先回号でお知らせしました、マリリン・ジョンソン刑事が111/16夜、
大阪伊丹空港に到着し、昨日、来日講演第一弾「大阪講演」を終了しました。
以下、大阪メンバーからの報告メールを転載しました。
ちょっと雰囲気をお伝えしますね。
=======================
【大阪講演 11/17終了!】第一次報告
◎マリリン大阪、無事終了しました。参加者、主催者発表70名。
府警本部の婦人警官2名も参加頂きました。
会場から質問が沢山。九州から参加された方も。
佐古さんの電子辞書が大いに役に立ちました (池田弁護士)
◎マリリンは想像していたより小柄で、とってもキュート。
お年(内緒)より、若々しいです。
講演会は、参加者はやや少ないでしたが、いろんな方が参加されていて
質問の時間が足りなくて、とても残念でした。
マリリンの回答は、ひとつひとつ熱く語られるのでとても長いです。
事例をあげてとても具体的です。
夜の懇親会は、純和食の懐石料理。
英語のメニューがないので、電子辞書と首っ引きで、一つずつ
素材を確認して説明。全部残さず食べておられました。
大阪府警の女性警部補さんたちに、府警のオリジナルのネクタイピンやしおりを
贈られてとっても喜んでおられました。
日本は、とってもステキだと言ってくれて、良いスタートをきったと思います。
(左古さん)
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これから、各地を回ります。お近くの方はぜひご参加ください。
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【札幌講演案内】
〜セーフティーネット構築のために〜
<知的障害専門刑事マリリンジョンソン講演会>
◆開催日時・場所;2001年11月20日(火)10:00〜17:00
札幌市役所12階会議室
◆講演内容
◇講演1(10:00〜13:00)
1. 知的障害者はなぜ疑われるのか?マリリン刑事の体験から
2.なぜマリリン刑事は知的障害者専門になったか?
3. 人権擁護のための基本的なルールとは。
◇講演2(14:00〜17:00)
4. 取調べの際、守るべきルールとは
5. 警察官への具体的な指導方法
6. 警察官であれば誰でも知的障害者の取り調べについて相応の知識
・技術を習得で きるか?
◆申し込み・問い合せ先 札幌市手をつなぐ育成会
(011−721−2888・FAX753−0497)
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【東京講演案内チラシ】
マリリン・ジョンソン氏講演会
-知的障害者担当の刑事としての権利擁護―
主催/ うめだ・あけぼの学園おやじの会 P&A -Japan研究会
後援/ 足立区教育委員会、足立区手をつなぐ親の会
(社)日本自閉症協会東京都支部、(財)日本ダウン症協会
日時/ 11月23日(祝日)13:00〜16:00(13:30開始)
会場/ 足立区立梅島小学校体育館
(地下鉄日比谷線からの直通電車で北千住駅から3駅目、
東武線梅島駅改札口を出て左へ徒歩2分左側)
内容/ 13:30〜13:45
「基調報告」
野沢和弘氏(全日本育成会権利擁護委員長、毎日新聞記者)
13:45〜16:00
「講演」 知的障害者担当の刑事としての権利擁護
マリリン・ジョンソン氏
参加費/ 無料
資料代/ 500円(資料希望者のみ) おやじの会会員は無料
参加申込/ 電話 03-3857-8022(松尾)(22:00までにお願いします)
FAX 03-3880-6091(鎗田) (22:00までにお願いします)
E-mail yiu00430@nifty.com
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【 横浜講演案内チラシ 】
●第4回権利擁護セミナ−
「犯罪被害から知的障害のある人をどう守るか」
――知的障害者担当のマリリン・ジョンソン刑事に聞く
■主 催 社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会 権利擁護委員会
■協 催 社会福祉医療事業団(子育て支援基金)
神奈川県手をつなぐ育成会、P&A−JAPAN、P&A−かながわ
■協 力 厚生科学研究班「地域生活における障害のある人のセーフティ
ネットの構築」
■日 時 11月25日(日) 午前10時〜午後5時
■会 場 神奈川県社会福祉会館 ホール 横浜市神奈川区沢渡4−2
(TEL.045−311−8752)
JR横浜駅西口下車 徒歩10分
●プログラム・内容(予定)
09:30〜 受 付
10:00〜10:05 あいさつ 全日本手をつなぐ育成会 理事長
10:05〜10:35 基調報告@
「警察と知的障害のある人の出会い・アンケートから見えてくること」
堀江まゆみさん(白梅学園短期大学 教授)
10:35〜11:15 基調講演@
「安心から安全にー地域にセーフティネットをつくる」
大塚晃さん(厚生労働省障害保健福祉部企画課 専門官)
11:20〜12:00 基調講演A
「障害のある人と刑事司法ー日本の司法の現状について」
大石剛一郎さん(弁護士)
13:00〜15:00 特別講演
「犯罪被害者となった知的障害のある人を守る」
マリリン・ジョンソン刑事(米国イリノイ州ランバート市警察署の
知的障害者担当の刑事)
15:10〜15:40 講演「日本の警察の可能性と課題」
大谷昭宏さん(ジャーナリスト)
15:45〜17:00 鼎談「日本での実践に向けて」
マリリン・ジョンソン刑事
大塚 晃さん(厚生労働省障害保健福祉部企画課 専門 官)
野沢和弘さん(権利擁護委員会委員長・毎日新聞社会部記者)
■参加費 4,000円(資料代 当日会場で承ります。)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
●ぱんだ日記
「名前なんか読み上げなくていいから、俺にもしゃべらせろ」
会場にいた車椅子の参加者から声が上がりました。11月8日、
日本弁護士連合会人権擁護大会で差別禁止法制定に向けて
議論した第一分科会でのことです。会場の声をたくさん紹介した
ために時間がなくなり、司会者が意見を寄せてくれた参加者の
名前だけでも紹介しようとしたところ、抗議の声が起きたのです。
壇上にはパネラーとして視覚障害の国会議員、聴覚障害の
弁護士、厚生省の幹部職員らが並んでいます。その末席にいた
私はこの光景を見て、なんとも羨ましい気持ちになりました。
それぞれの障害分野を代表する当事者たちが自分の意見を主張し
会場からも身体障害の当事者がヤジを飛ばす中で、知的障害だけ
が「親」なのです。
もちろん、私自身は知的障害者にとって最善の代弁者の一人だ
と自負しています。知的障害者がどんな状況にあるのか、どれだけ
差別禁止法を必要としているのかをそのシンポジウムで訴えました。
しかし、私は本当に知的障害者の声を代弁できているのか。
そもそも親は子供の気持ちを代弁できるのか…。そんな事情も会場
の人々にわかってほしかったのです。
パネラーの一人である聴覚障害者の松本弁護士は、シンポジウム
形式での話し合いは聴覚障害者にとってどれだけ負担なのかを語り
ました。3時間も手話通訳に注意を向けて他のパネラーの発言を
読むことがいかに疲れることか。自分の手話での発言は通訳者の声
で会場に伝えられるが、どれだけ抑揚やイントネーションが正確に
反映されるのか。それは視覚障害者にとっても、ほかの障害のある人
にとっても、それぞれに固有の事情があるでしょう。
コミュニケーションとは複雑で奥の深いものです。パネラーの発言の
一つ一つ、会場の声の一つ一つが、“社会と差別”の本質を鋭く物語
っていたと思います。
このシンポジウムはそれぞれ特有なコミュニケーションの特性・ハン
ディを持った立場の違う障害者が、お互いの「違い」を理解し、かつ
社会に対しては差別禁止法の制定に向けてスクラムを組むことを
確認しあった画期的なものでした。
その2日後のことです――。滋賀県彦根市で地元の育成会が主催
するフォーラムに出席しました。日弁連の人権擁護大会のような大規模
で世の中の注目を集めたものではありませんが、ここで私はある青年に
出合いました。彼はホームヘルパー3級から2級資格を取得し、お年寄り
の介護の現場ではたらいています。
「お年寄りに信頼されることがうれしい…」
大勢の人の前でしゃべることに慣れていない彼はすっかり上がって
しまい、言葉が出てきません。スーツを着て晴れやかな顔をしながら立ち
往生している彼に、会場から大きな拍手が起こりました。コミュニケーション
とは不思議なものです。どれだけ言葉を費やした講演よりも、彼の沈黙の
方が会場に感動を与えたのです。
やっぱり、障害を持った人の言葉も沈黙もすばらしい説得力があります。
そういう本人を取り巻く状況を作るためにこそ、親や支援者はもっともっと
自らの「専門性」を磨き上げなければと思いました。福祉は奥が深いですね。
(のざわ)
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PAJメルマガは毎週金曜日発行。
このメルマガは、転送・転載可です。お近くの方にぜひご紹介ください。
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◆◇ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◇◆
2001,No.11 【マリリン講演チラシ号】 (2001年11月7日号)
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
ご意見・感想は管理者
or まで
*今回は、HTML形式で送信しました。
もしトラブル等がありましたら、ご連絡ください。
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☆ ニュース目次 ☆
1.★マリリン.ジョンソン刑事来日特集!
【大阪講演案内チラシ】前号で掲載済み
【札幌講演案内チラシ】
【東京講演案内チラシ】
【横浜講演案内チラシ】
====================
【札幌講演案内チラシ】
〜セーフティーネット構築のために〜
<知的障害専門刑事
マリリンジョンソン講演会>
日本でも知的障害者が事件の被害者になったり、加害者になったりあるいは
加害者とみなされたりすることはけっして少ないことではありません。その場合、
障害者を理解する警察官がいないため、正しく事実認定がされているとは思えま
せん。
「施設から地域へ」と日本の障害者福祉が大きく転換しようとしています。
知的障害者が地域で安心して暮らすために警察はどうあるべきでしょうか。
アメリカで実際に知的障害者にかかわる事件を担当し、また他の警察官に指導
してきたマリリン・ジョンソン刑事にお話を伺い共に考えたいと思います。
◆開催日時・場所 2001年11月20日(火)10:00〜17:00
札幌市役所12階会議室
◆講演内容
◇講演1(10:00〜13:00)
1. 知的障害者はなぜ疑われるのか?マリリン刑事の体験から
2.なぜマリリン刑事は知的障害者専門になったか?
3. 人権擁護のための基本的なルールとは。
◇講演2(14:00〜17:00)
4. 取調べの際、守るべきルールとは
5. 警察官への具体的な指導方法
6. 警察官であれば誰でも知的障害者の取り調べについて相応の知識・技術
を習得できるか?
◇講演1又は2だけの参加も歓迎します。
◆主催 「マリリン・ジョンソン刑事講演会」 実行委員会
(プロテクション・アンド・アドボカシー・ジャパン)
◆共催 北海道手をつなぐ育成会、札幌市手をつなぐ育成会
◆後援 北海道社会福祉協議会、 札幌市社会福祉協議会、
札幌自閉症児者親の会
“いきいき”障がいのある子の放課後を考える会
資料代 1,000円
◆申し込み・問い合せ先 札幌市手をつなぐ育成会
(011−721−2888・FAX753−0497)
◆資料作成の都合がありますので、なるべく事前に、申込用紙に記載しFAXで
お申し込みくださるようお願いします。参加される講演に○印をご記入願います。
できるだけ11月13日までにFAXにて送付願います。
資料代は当日会場でお支払い下さい。
==============
【東京講演案内チラシ】
マリリン・ジョンソン氏講演会
-知的障害者担当の刑事としての権利擁護―
主催/ うめだ・あけぼの学園おやじの会 P&A -Japan研究会
後援/ 足立区教育委員会、足立区手をつなぐ親の会
(社)日本自閉症協会東京都支部、(財)日本ダウン症協会
街の中で家族や同行者とはぐれて行方不明になったり、行動を誤解されて通報
されたりと、知的障害児/者が警察官のお世話になることは意外に多いものです。
最近では、手話のわかる警察官が増えてきたと聞きます。知的障害についても、
障害をよく理解し適切な対応がとれる警察官が増えれば、彼らは地域でより暮ら
しやすくなると思います。
マリリンさんは、知的障害者担当の刑事として、コミュニケーションが苦手な知的
障害者の権利擁護に活躍されています。
マリリンさんのお話から、彼らが暮らしやすい地域を創り出すための沢山のヒントが
得られるものと思います。
(通訳/ 長瀬 修氏)。
日時/ 11月23日(祝日)13:00〜16:00(13:30開始)
会場/ 足立区立梅島小学校体育館
(地下鉄日比谷線からの直通電車で北千住駅から3駅目、
東武線梅島駅改札口を出て左へ徒歩2分左側)
内容/ 13:30〜13:45
「基調報告」
野沢和弘氏(全日本育成会権利擁護委員長、毎日新聞記者)
13:45〜16:00
「講演」 知的障害者担当の刑事としての権利擁護
マリリン・ジョンソン氏
参加費/ 無料
資料代/ 500円(資料希望者のみ) おやじの会会員は無料
参加申込/ 電話 03-3857-8022(松尾)(22:00までにお願いします)
FAX 03-3880-6091(鎗田) (22:00までにお願いします)
E-mail yiu00430@nifty.com
申込締切/ 11月19日(月)
====================
【 横浜講演案内チラシ 】
●第4回権利擁護セミナ−
「犯罪被害から知的障害のある人をどう守るか」
――知的障害者担当のマリリン・ジョンソン刑事に聞く
■趣 旨
知的な障害のある人々が傷害や恐喝、悪質商法、性的犯罪などの被害に
あう事件が後を絶ちません。彼らの多くが被害を訴える力が弱いうえに、
「やられても仕方がない」「自分が悪い」「親に迷惑をかけたくない」などと思い
込み、泣き寝入りをしています。また、はっきりと意思を伝えるのが苦手なために、
勇気を出して関係者に被害を訴えても、聞き入れられないことが多いのです。
彼らが犯罪被害にあわないようにするためには、警察の協力がぜひとも必要です。
そこで、今回のセミナーでは、まず、知的障害のある人たちの地域生活をする上
でのセーフティネットの構築をいかに図るかについて、一つの報告と二つの講演で、
検証します。
次に、米国イリノイ州のランバート市警察署に勤務し、知的障害者を専門に担当
する刑事マリリン・ジョンソンさんに、警察官としての仕事の内容と、そうした活動
を
行っている基本的な考え方をお話しいただきます。
さらに、日本の警察に詳しい大谷昭宏さんをお迎えして、日本の警察の可能性と
課題について、お話しいただきます。
最後は、権利擁護委員会委員長の野沢さん、大塚さん、それにマリリン・ジョンソ
ン
刑事を交え、日本での知的障害のある人たちの権利擁護活動をすすめていくために、
警察とどのような関係をつくり、どうセーフティネットを構築していけばいいかを考
えます。
多数の方々のご参加をお待ちしております。う、
■主 催 社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会 権利擁護委員会
■協 催 社会福祉医療事業団(子育て支援基金)
神奈川県手をつなぐ育成会、P&A−JAPAN、P&A−かながわ
■協 力 厚生科学研究班「地域生活における障害のある人のセーフティネットの構
築」
■日 時 11月25日(日) 午前10時〜午後5時
■会 場 神奈川県社会福祉会館 ホール 横浜市神奈川区沢渡4−2
(TEL.045−311−8752)
JR横浜駅西口下車 徒歩10分
●プログラム・内容(予定)
09:30〜 受 付
10:00〜10:05 あいさつ 全日本手をつなぐ育成会 理事長
10:05〜10:35 基調報告@
(30分) 「警察と知的障害のある人の出会い・アンケートから見え
てくること」
堀江まゆみさん(白梅学園短期大学 助教授))
10:35〜11:15 基調講演@「安心から安全にー地域にセーフティネットを
つくる」
(40分) 大塚晃さん(厚生労働省障害保健福祉部企画課 専門
官)
11:15〜11:20 休憩(5分)
11:20〜12:00 基調講演A「障害のある人と刑事司法ー日本の司法の現状
について」
(40分) 大石剛一郎さん(弁護士)
12:00〜13:00 昼食・休憩(60分)
13:00〜15:00 特別講演「犯罪被害者となった知的障害のある人を守る」
(120分) マリリン・ジョンソン刑事
(米国イリノイ州ランバート市警察署の知的障害者担当の
刑事)
15:00〜15:10 休憩(10分)
15:10〜15:40 講演「日本の警察の可能性と課題」
(30分) 大谷昭宏さん(ジャーナリスト)
15:40〜15:45 休憩(5分)会場設営変更
15:45〜17:00 鼎談「日本での実践に向けて」
(75分) マリリン・ジョンソン刑事
大塚 晃さん(厚生労働省障害保健福祉部企画課 専門
官)
野沢和弘さん(権利擁護委員会委員長・毎日新聞社会部
記者)
■対 象 警察官、弁護士、司法関係者、育成会会会員、保護者、社協職員、コー
ディネーター、
生活支援ワーカー、権利擁護センター職員、生活支援員、施設職員、教育
関係者、その他、
■定 員 300名(定員になり次第締め切ります・最終締め切り期限11月20
日)
■参加費 4,000円(資料代 当日会場で承ります。)
■昼食はご自身でご準備ください。
■お申し込み 申し込み欄にご記入の上、郵送(コピーをお取りください)または
ファクシミリ
(03−3578−6935)で、事前に、全日本手をつなぐ育成会までお申し
込みください。
定員になり次第、締め切ります。
■申込先及びお問い合わせ先
社会福祉法人 全日本手をつなぐ育成会〒105-0003東京都港区西新橋2-16-1
全国たばこセンタービル8F 第4回権利擁護セミナー係
担当 鈴木・岩本 TEL.03-3431-0668/FAX.03-3578-6935
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◆ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◆
2001,No.9 (2001年10月29日号)
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
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【P&A―Japan研究会って?】
元気に、明るく、障害者の権利擁護のために啓発や研究をしている
「P&A(プロテクション・アンド・アドボカシ―)―Japan研究会」のメル
マガです。アメリカ・イリノイ州の権利擁護機関や研究者と交流しな
がら、日本の元気な障害者や親や職員にネットワークを広げます。
○今回お送りするニュース目次○
1.★ 今週(10/31)、ナンシーが来日します! ★
2.★ドキュメント 警察プロジェクト★
4.恒例!☆ぱんだ日記(の)☆
【PAJ最新ニュース】
★ あさって(10/31)、ナンシーが来日します!★★
これまでにお知らせしていましたナンシー講演週間が、あさってから始まります。
ナンシーから送られてきた講演用のパワ・ポイントをもとに、各会場の担当者は
細かな講演内容の詰めを進めてきました。準備はOKです。
各地の会場を以下に再掲しました。ご都合のつく方はぜひおいでください。
お待ちしております。
【東京講演/主催 心のバリアフリー市民会議】
11月1日(木) 午後6時30分〜/会場;武蔵野障害者総合センター
問い合わせ 岡部(koka@eft.gr.jp 090−3315−3113)
http://www.eft.gr.jp/kaigi/
【東京講演/主催 (JIL)全国自立生活センター協議会 権利擁護委員会】
11月2日(金)午後1:00〜4:00/会場;新宿区障害者福祉センター第1会議室
問い合わせ JIL担当―鮎川
TEL0426−60−7747 FAX 0426−60−7746
【横浜講演/主催 P&Aかながわ】
11月3日(土)午後1:00〜5:00
会場:障害者スポーツ文化センター横浜ラポール・大会議室
問い合わせ 氏田(YIN01126@nifty.ne.jp、045―845―5240 夜間7―9
時
【三重講演/主催;社会福祉法人 名張育成会】
11月6日午前10時30分〜5時00分
会場;三重県男女共同参画センター多目的ホール「フレンテみえ」
■k−pro(警察プロジェクト)ドキュメント
意外に思われるかもしれませんが、2000年9月にアメリカ・イリノイ州に
障害者の権利擁護の研修に行った時、最も心に残ったことの一つは、お金のこと
です。弁護士事務所もP&A(プロテクション&アドボカシー)という権利擁護
機関も資金調達に実に熱心に取り組んでいるのに驚かされました。私たちP&A
−Japanはこういう機関(P&A)をぜひ日本にも作りたいとの思いで名前
を拝借しています。
P&Aとは連邦法に基づいて各州に設置されている機関です。イリノイ州のP
&Aはどんな活動をしているかというと、▼障害者や家族のアドボケイト▼法律
相談▼政策研究と議会へのロビイ活動▼訴訟による制度変革――などです。州政
府から補助金をもらいながら、その州政府を相手にした訴訟なども活発に手がけ
ており、相当に煙たがられている存在です。イリノイ州P&Aの代表者であるジ
ーナ・ナディッチさんは「もっと州のひも付きの資金じゃない自由な資金が必
要」といい、資金獲得のための専門スタッフを雇用しているほどです。
あ、これだ……と私は思いました。
日本で障害者の権利擁護活動をしようと思うと、だいたい自分の仕事を削って
ボランティアとしてやるものだと思われていないでしょうか。いずれは裁判闘争
などに発展しそうな場合はカンパなどを広く呼びかけたりもしますが、アメリカ
の権利擁護機関の資金調達システムと比べれば「福祉業界内」で細々と資金集め
をしているような観がします。清く貧しく美しく…という古くからの福祉にまつ
わるイメージが、「カネが必要だ!」と胸を張って言いにくい雰囲気を作り上げ
ているのかもしれません。
イリノイ州のP&Aはパーティを開いて資金カンパをしたり(日本の政治家み
たいですね)、さまざまな財団に資金援助を申し込んだりしているそうです。私
たちには代議士ばりにパーティを開く技量も度量もないので、とりあえず考えら
れる財団を訪ねることにしました。しかし、「権利擁護」という看板で申し込む
とだいたい困った顔をされるということが分かりました。
権利擁護活動は権利侵害している相手に対して何らかの「争い」を仕掛ける要
素をはらんでいます。実際には権利擁護を標榜している団体・グループでそこま
でやっているところは少ないのですが、民間団体に資金援助をしている財団はま
ず“予防線”を張ってしまうのか、なかなか正面からは通りません。そんなこと
ではいけないとは思うのですが、福祉の世界に限らず日本の行政機関や公益法人
が抱えている保身や事なかれ主義の壁を突き破るのは簡単ではありません。
「厚生科学研究を申し込みましょうよ」と言ったのは全日本手をつなぐ育成会
の事務局の鈴木伸佳さんでした。彼は「施設解体」が持論で育成会の機関紙で歯
に衣着せぬ主張を展開し、施設関係者の間に波紋を広げたこともある骨太な行動
派です。
ま、それはともあれ、彼は厚生労働省の関係者に私たちの企画を話しました。
厚生科学研究の申請が通れば、年間の研究費としてそれなりの資金が入ります。
各地のスタッフ・協力者と連絡を取ったり、旅費や宿泊費を賄ったりしている
と、なかなか自腹でボランティアをするようなわけにはいきません。しかし、そ
れだけではなくて、私たちの活動が厚生労働省に認知されれば、これから先の展
望が大きく開けてきます。日本版P&Aを作り上げていくためには必要なことで
す。
厚生労働省の関係者に私が提示した企画案は以下のようなものです。「研究」
というよりは市民活動や事業に近い内容ですが、「権利擁護活動」という言葉を
使わずに厚生科学研究の土俵に上らなければなりません。これが警察プロジェク
トの原案です。
「知的障害者が安全に暮らせる街をつくるための研究」
知的障害者が街で安全に楽しく暮らすためには、犯罪被害やトラブルに巻き込
まれないための予防策、トラブルを起こさないための予防策、潜在被害を発見し
救済するための方策−−などが必要になる。
(1)障害者本人に対するアドボケイト活動
地域で生活する知的障害者が犯罪やトラブルに巻き込まれないような知識、被
害を受けた時にそれを訴えて救済されるための知識を身に付けてもらう必要があ
る。まず、自分のことは自分で守る−−ということを障害者自身が学ぶためのプ
ロジェクト。
・AAMR(全米知的障害者学会)が作成した本人向けの権利擁護マニュアルを
翻訳
・これを基に日本版を作成
・各地域の本人の会などを巻き込んで実践
(2)「aAプロジェクト」(アドボカシー・アシスタントの育成事業)
従来の「支援者」ではなくて、権利擁護の知識とマインドを持った「aA(ア
ドボカシ・アシスタント)」を各地域で育てる。「aA」は日常的に障害者本人
や親、施設職員、支援者たちの権利擁護の相談に乗り、警察や裁判所や弁護士へ
のパイプ役になる。
・AAMRやナンシー・フィッツシモンズ=コバさん(イリノイ州立大)のアド
ボケイトマニュアルを基に日本版を作成。これをaA研修のテキストにする。
・定期的にaAの研修を行い、この研修を受けた人(あるいは面談や試験を導
入?)に「aA認定証」を授与する。
・将来的に、何らかの権限を付与した資格化が必要なのか可能なのかどうかを検
討する。たとえば裁判などでの「知的障害者コミュニケーション支援者」に認め
られる…とか。
(3)障害者にやさしい警察をつくる活動
地域に密着したおまわりさん(駐在・派出所勤務の警官)に知的障害者のこと
を理解してもらうのが、安全な地域生活にとっては必須。また、犯罪被害に遭っ
た時に障害者の特性を理解した捜査をする刑事警察も必要。
・警官用のパンフレットを作成、配布。
・ナンシー(イリノイ州立大学)の「警察官マニュアル」を翻訳。
・各地域で警察署、行政、親、本人、施設など福祉職、aAなどが集まって、そ
れぞれの地域事情にふさわしい権利擁護のあり方を検討する。そのための勉強会
を作る。
・マリリン・ジョンソン(ランバート市警察の知的障害者専門の刑事)を招へい
し警察庁とタイアップして講演会を開く。
(4)地域住民に対する啓発活動
「aA」が中心になり、地域の小中学校、高校、PTA、敬老会、ボランティ
ア、町内会などに対し、知的障害者への理解を広げる活動を展開する。この啓発
活動に弁護士や警察官などを巻き込む。
・どのようなやり方がいいのかを研究
・モデル事業として全国で何カ所か選んで実践
(5)自治体を動かすための研究
・アメリカで施設が解体され障害者が街で暮らすようになるまでの過程をきめ細
かく調査する。職員の身分保障など労使問題でどんなことが起きたのか、それを
どうクリアしたのか。施設への予算を地域生活にどう回したのか、議会や行政は
どう動いたのか動かなかったのか。障害者の年金の管理はどうなったのか…など
を調査して報告書にまとめる。
・施設から地域へ子供が移った親30人のインタビューなどは、日本で脱施設化
を進める際に最も抵抗するであろう(?)親たちの意識改革につながるかもしれ
ない。
・入所施設について、法律、倫理、哲学、医学など各方面からもっと考察する。
劣悪な施設を批判しているだけでは、施設の本質に切り込んでいけない。むし
ろ、良い施設をもっと検証して、「施設という構造」そのものにどのような問題
があるのかを実証していかなければならない。
企画案を何度も読みながら、じっと考えていた同省関係者は言いました。
「もう少し研究のような内容に絞って書き直して送ってきてください。申請書
らしくなるように検討してみるから。でも、それで申請が通るかどうか分からな
いよ」
つづく
●ぱんだ日記
長男宛てに自衛隊から勧誘の手紙が届きました。長男は今、養護学校の中等部
3年生。中卒者を対象にした「隊員募集」の手紙です。長男は重度の知的障害と
自閉症を持っています。言葉はまったく無く、時々ピョンピョン飛び跳ねます。
自転車には乗れるけれど、着替えや風呂は声をかけないと順調にはいきません。
彼は走ったり体を動かすのが好きだから、狭い作業所で機械の部品を組み立て
たりしているよりは向いているかもしれません。でも、戦車とか銃を扱うのは、
ジョブコーチでも付いてなければ難しいと思います。ジョブコーチ付きの自衛隊
員をはたして防衛庁が認めるかどうか分かりませんけれど。
軽度の人なのでしょうが、自衛隊には知的障害の隊員が意外に大勢いるという
話を聞いたことがあります。私自身、以前に自衛隊員だったというアスペルガ―
症候群の人と会ったことがあります。閉ざされた場所での合宿生活でずいぶん人
間関係で悩まされたといいます。コミュニケーションにハンディや癖がある人の
場合、相当にストレスがたまる職場環境であろうことは想像に難くありません。
1991年でした。湾岸戦争で日本からC130輸送機が戦地へ行くかどうか
が論議されていた時、C130が配備されている愛知県の小牧基地に取材に行き
ました。自衛隊員はこの事態をどう考えているのかを知るためでした。基地内で
一般隊員に取材することは当局が許可しないので、夜、基地の門の前で立ってい
ました。すると、夜中に腹を空かせた若い隊員たちが続々と近くのコンビニに買
い物に出てきました。新聞記者であることを名乗って取材を申し込むと、多くの
隊員が話してくれました。
「戦争をするために自衛隊に入ったわけではない。戦場に行けというなら辞め
る」「田舎の母親から『そんな危ない仕事なら帰っておいで』と電話がかかって
きた」。多くの隊員が戦地に赴くことを嫌がっており、自分の仕事は戦争とは無
縁のものだと思っていることを知りました。日曜日の昼間、自衛隊派遣反対を訴
える革新政党の街宣車が隊員の宿舎の周囲を回ると、ベランダから手を振る人が
何人もいました。
最近のことですが、現役の海上自衛隊員からいわゆる「タレコミ電話」を取っ
たことがあります。上官に暴力を振るわれたことを訴える彼は、「まるで軍隊み
たいなんです。民主主義の世の中でこんな暴力が許されてはいけない」と強調し
ました。パキスタン沖にイージス艦が派遣されるようなことになれば、ひょとし
たら彼は派遣部隊の中に入れられるかもしれないと思うと、不思議な気分になり
ました。
アメリカやイスラエルやパレスチナやパキスタンやアフガニスタンの軍隊と、
日本の自衛隊とはまったく“別モノ”であるように思えます。毎年巨額の防衛費
を使って最新鋭の艦船や航空機を配備してはいるものの、それを扱う人間の意識
はまったく違います。戦争を放棄した平和憲法がありながら軍隊みたいなものを
作ろうとするとこうなる……という壮大な実験の結果を見ているような気になり
ます。
少なくとも、今のような隊員たちの意識がある限り、知的障害者にとって一般
就労の場として自衛隊が存在することは不思議ではありません。自衛隊法の改正
が国会で論議されていますが、武器の輸送や使用なんかではなくて、いっそ知的
障害の隊員に配慮した設備やジョブコーチなどの援助者を導入することを論議し
てほしいと思います。そうすれば、日本がどういう国なのか、何ができて何がで
きないのかを全世界によく理解してもらえると思うのですが。(のざわ)
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2001,No.8 (2001年10月23日続き号)
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
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【P&A―Japan研究会って?】
元気に、明るく、障害者の権利擁護のために啓発や研究をしている
「P&A(プロテクション・アンド・アドボカシ―)―Japan研究会」のメル
マガです。アメリカ・イリノイ州の権利擁護機関や研究者と交流しな
がら、日本の元気な障害者や親や職員にネットワークを広げます。
【PAJ最新ニュース】
○今回お送りするニュース目次(前号からの続き)○
2.★アドボカシー・ワークショップ 日本各地で展開中!<各地の報告>★
○秋田フォーラムワークショップ<秋田・荒木さん報告>
3.★ドキュメント 警察プロジェクト は筆者多忙につき1回休み★
4.恒例!☆ぱんだ日記(の)☆
★★ 秋田フォーラムでの権利擁護WS報告 ★★
さて、去る10月7日(日)、第2回のJIL版ナンシーWSが開催されました。
全国障害者市民フォーラムin秋田、その日は秋風が気持ちよく吹く、
晴れた日曜日でした。 いや〜本当にいい天気でした。
「秋田から始まる障害者の権利擁護」
これがJILの人権擁護委員会が今回の秋田WSにつけたタイトルでした。
前回長沼で行われたプレ・ワークショップを経て、今回が本格スタート
のJIL版ナンシーWS。会場には障害を持つ人、介助者、ボランティアの
ハズが参加者になってしまった現地のスタッフなどなど、様々な立場の
人が集まりました。 様々な立場の人の参加… シカゴで何度も
ナンシーが言っていた言葉が、思い出されました。
地元秋田から障害を持った人の参加がなかったのは残念でしたが、
それでも会場では、東さん、絹江さん、佐野さんらメインのインストラ
クターの話しに、ぐぐっとひきこまれます。WSの後半には、参加者の
障害を持つ人が自分の経験を語り、それを中心にまた話しが展開する
という場面もありました。
この権利擁護WSは、障害を持つ人が中心となり進めることが、やはり
何より重要なんだ、と肌で感じました。
今思い返しても、僕が一番記憶に残っているのはそのシーンです。
会場の前方にはインストラクターがいて、その後ろの壁にはOHPが映し
だされています。そしてインストラクターを中心に扇状に参加者が
座っています。WSもそろそろ終わりに近づいた頃に、上のような展開
があったのでした。
さてさて、実際のWSはだいたい次のような流れで進行していきました。
ステップ1:わたし達の権利と虐待 (東さん)
ステップ2:なぜ、立ち向かえないの? (絹江さん)
ステップ3:こうすれば立ち向かえるよ (佐野さん)
ステップ4:さぁ、やってみよう 自分の力を信じて! (絹江さん)
WSは、各インストラクターのトークと、OHP、そしてサブのインストラクターを
くわえたロールプレイを中心にして進行していきました。単に言葉に
よる一方通行の講義ではなく、積極的にフロアに問いかけたり、目の
前でロールプレイをするなどして、フロアとの一体感を大事にしていま
した。
先ほども言ったように、地元秋田からの参加者が殆どいらっしゃらな
くて残念だったのですが。でも、当日突然参加すること人なった地元の
ボランティア! これはよかったなぁ〜 って思いました。
彼らの地域の中で、彼らの生活の中で、このWSが伝えたかった事の
種が発芽するのを期待します。
僕が担当したロールプレイのグループで、実際にボランティアさんは
「目からウロコ」状態でした。
「そうよね… 相談してもあんな言い方されたら、主張する気力が萎え
ちゃうわよね。 でも仲間がいれば本当にこころ強いわよね…」
ボランティアの人たちがこんなコメントを残したのは、やはりそれまでの
WSのメインのイントラ、東さん、絹江さん、佐野さんが、各ステップの
内容を丁寧に(時には大胆に)フロアに伝えていったからだ、と思います。
東さんは、WSに通底している権利擁護の理念を、いつも丁寧に、わか
りやすく、優しく伝えていらっしゃいました。
絹江さんは、その理念を経験に結び付けて、「権利擁護」のイメージを
豊かにして下さいました。
佐野さんは、理念とイメージをぼんやりと持ち始めたフロアの人たちが、
「次に何をすべきなのか」、「何をすることが権利擁護なのか」と具体的な
一歩を踏み出すゴーサインを出してくださいました。
そして村山さんは、本当に積極的に、このWSの中でピアカウンセリング
を行ってられました。その姿勢に、胸が熱くなりました。
今回の秋田WSは、相当の手応えをフロアから頂きました。これがさらに
全国に広まっていくことを期待して、以上を報告とさせていただきます。
< 社会福祉法人武蔵野 荒木大輔 >
★ //ドキュメント警察プロジェクト// は筆者多忙につき1回休み ★
●ぱんだ日記
狂牛病の取材班のメンバーと晩飯を食べに行った時のことです。
「晩飯」といっても午後11時過ぎ。翌日の朝刊の記事を書き終えてゲラ刷り
になったものをチェックしたりしていると、そんな時間になってしまうことが多い
のです。モツ煮込み、牛キムチ、牛刺身……パソコンに「牛」「牛肉」「食肉」
「屠畜」なんて文字を打ち込んでいると、店に来てもなんとなくオーダーしてし
まうんです。
で、その時、牛刺身をほおばっていた後輩の一人が大学時代の話を始め
ました。彼は筑波大学卒業。人工学園都市ができてまだ間もないころ入学し
ました。自然に囲まれ静かで美しい環境の中での生活だったといいます。
「コジュケイの親子が道を歩いていたり、タヌキが顔を見せたりするんですよ」。
大学の周囲には人工の「生活ゾーン」があり、レストランも喫茶店も、とにかく
大学生が生活するのに必要と思われるものは何でもそろっていたそうです。
「静かな環境で勉強に集中できてよかったじゃないか」と言うと、「それが、
だんだん滅入ってきちゃって。さびしくてしかたないんですよ」。ある日、登校
する時に学生寮の屋上で誰かがぼーっと立っているのが見えたといいます。
下校してきた時にもやっぱり屋上で立っている。次の日の朝もやっぱり立って
いる。おかしいなと思ったそうです。それが、「立っている」のではなくて、クビを
吊っていたのだと知ったのは3日目だったというのです。当時は学生だけじゃ
なくて、この人造都市で働く人々が次々に自殺して社会問題になりました。
彼は言います。「ガソリンの臭いなんかがすごく恋しくなるんですよ。街の
猥雑さが。なんか世の中から取り残されているような感じがしてきちゃって、
寂しくて、寂しくて。たった4年なのだけれど、もう何十年もこんな生活が続く
ように思えて絶望的になってくるんです」。
それを聞いていて、私は思いました。入所施設で暮らしている障害者は
こんな心境なのではないだろうか……と。その後輩は嫌になったら街に戻って
くればいいんです。いくら気が滅入っても気晴らしをする方法を彼は持ってい
ます。しかも、4年間という期限付きの生活です。しかし、どんなに嫌でも街に
戻れず、それを誰かに訴えることも、気晴らしをすることもできない人にとって
は、まさに拷問でしょう。それが一生続くとなれば、その人生はいったいどんな
ものなのでしょうか。
親は自分が死んだ後も子供が安心して暮らせるようにと思うものかもしれま
せん。親たちが一生懸命作った入所施設はいくつもあります。リゾートホテル
のようなすばらしい環境や設備の施設も見たことがあります。しかし、それは
誰のためのものでしょうか。措置から契約の時代になり、本人に対して
「支援費」が支給されるようになります。本人の意思に反して支援費を使うこと
は、契約違反ではないでしょうか。それが支援費制度の本質なんじゃないか
なあと私は思います。(のざわ)
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2001,No.7 (2001年10月23日号)
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
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【P&A―Japan研究会って?】
元気に、明るく、障害者の権利擁護のために啓発や研究をしている
「P&A(プロテクション・アンド・アドボカシ―)―Japan研究会」のメル
マガです。アメリカ・イリノイ州の権利擁護機関や研究者と交流しな
がら、日本の元気な障害者や親や職員にネットワークを広げます。
【PAJ最新ニュース】
○今回お送りするニュース目次○
1.★いよいよ来週(10/31)、ナンシーが来日します!★
2.★アドボカシー・ワークショップ 日本各地で展開中!<各地の報告>★
○滋賀トライアルワークショップ<滋賀・佐野さん報告>
//長くなったので、ここから次号へ続く//
○秋田フォーラムワークショップ<秋田・荒木さん報告>
3.★ドキュメント 警察プロジェクト は筆者多忙につき1回休み★
4.恒例!☆ぱんだ日記(の)☆
★★ いよいよ来週(10/31)、ナンシーが来日します!★★
先号でお知らせしましたように、以下の会場でナンシー講演を実施します。
ナンシーのプロジェクト研究は、視点を違えてみるといくつかのテーマが浮かび上
がって
きます。今回の各会場はそれぞれ異なった視点、テーマで設定されています。
******
◇ テーマ その1 ◇
<地域のコミュニティにおけるセルフアドボカシー&エンパワーメントを考えるには
??>
このテーマに関心がおありの方は、
【東京講演/主催 心のバリアフリー市民会議】
11月1日(木) 午後6時30分〜/会場;武蔵野障害者総合センター
問い合わせ 岡部(koka@eft.gr.jp 090−3315−3113)
http://www.eft.gr.jp/kaigi/
までお出かけください!
*****
◇ テーマ その2 ◇
<「障がい者虐待防止ワークショップ」
;クロスディスアビリティーズ、障害の種別を越えてアドボカシーを考える
;じゃぁ、そのとき...権利擁護担当の当事者としての役割は何??>
については、なんといっても、JIL会場です。
少人数のディスカッションを交えて、ナンシーと議論していきます。
ひざを交えて質問できるいい機会ですので、皆さん、ぜひおいでください。
【東京講演/主催 (JIL)全国自立生活センター協議会 権利擁護委員会】
11月2日(金)午後1:00〜4:00/会場;新宿区障害者福祉センター第1会議室
問い合わせ JIL担当―鮎川
TEL0426−60−7747 FAX 0426−60−7746
*****
◇ テーマ その3 ◇
<セルフアドボカシー;なかでも、知的障害の方のアドボカシは?
家族、支援者がどう進めていくのか??>
については、
【横浜講演/主催 P&Aかながわ】
11月3日(土)午後1:00〜5:00
会場:障害者スポーツ文化センター横浜ラポール・大会議室
問い合わせ 氏田(YIN01126@nifty.ne.jp、045―845―5240 夜間7―9
時)
の会場で,多くの方に語ってくれると思います。
******
◇ テーマ その4 ◇
<アドボカシーとエンパワメント
;じゃぁ、福祉関係者,施設スタッフ、あるいはケアマネージャーはどう進めて
いけば
いいのか?ナンシーワークショップの方法は、職員研修にどう取り込めるのか
?>
について,講演してくれるのは三重会場です。
【三重講演/主催;社会福祉法人 名張育成会】
11月6日午前10時30分〜5時00分
会場;三重県男女共同参画センター多目的ホール「フレンテみえ」
ぜひ、おいでください!
★★ アドボカシー・ワークショップ 日本各地で展開中! ★★
先号でお伝えしましたように、すでに日本各地でナンシーWS(アドボカシー・ワー
クショップ)
が始まっています。
今回は、主催者・インストラクター参加者からいただいた報告をお伝えします。
今後「うちの地域でも、やってみたい」という方、ぜひご連絡ください!
ご一緒したいと思います。
◆ 滋賀トライアルワークショップ 〜 まずは滋賀の地からスタートです! ◆
今年、6月のイリノイ大学/ナンシー・インストラクター講習会から帰ってきて、
私達はすぐに日本でのWS実施に取り掛かりました。
日本版アドボカシーワークショップの第一号は、滋賀トライヤル・ワークショップで
す。
主催者の佐野さんはじめ、シカゴでインストラクター講習を受けたメンバー
(主にJILのメンバーです)が中心になり、<滋賀版アドボカシー・マニュアル>
を
作成して実施。2日間にわたり、じっくりと語り合いました。
(夜は、佐野さんの特別バンジョー・ライブ付
!)
<滋賀版アドボカシー・マニュアル>関する問い合わせは、佐野さんまで。
*****
2001年 9月15日〜16日
<障がい者虐待防止ワークショップ>
自分の力を信じて虐待に立ち向かおう(セルフエンパワメント)
会場:滋賀県・勤労福祉会館「臨湖」多目的ホール
主催;ぽてとファーム事業団/CIL湖北/Eメール potato@mx.biwa.ne.jp
<担当;佐野さん>
*****
滋賀トライヤルワークショップから雑感 <佐野武和>
障害をもって生きることが、そして意図しあるいはたまたまその近接領域で
生きることになった人たちの人生に、「何か」が待ってると予感がします。
障害者に向けられる虐待を防止しようとするワークショップであるけれど、実は
たくさんの人たちの生きる手法と考え方を揺さぶります。
ほんとにシカゴセミナーから振り返れば短期間にいろんな出会いと私自身の中
に変化を見つけます。また知的な障害や自閉的な障害を持った市民が市民として
生き、社会をバリアフリーに創り上げることは、すべての人が解放され、争わず、
共感と共生の社会イコールだと確信を持ちました。
滋賀の田舎町長浜で開催したトライアルワークショップはシカゴ、イリノイ大学
のセミナーに学び、偶発的に出会った人たちとJIL(全国自立生活センター協議
会)の人権委員会が地域に根ざした取り組みの一歩としてチャレンジした画期的
かつ独創的なワークショップでありました。イリノイ大学でのプログラムにとらわれ
ることなくシンプルを目指しながらインストラクター=ナンシーのスピリッツを忘れ
ずコミュニティーリソースを育て種を蒔き継続される取り組みとしてきっと地域で
芽を出しみどり茂る木になること期待させるものでした。
具体的には8モジュールを4ステップにおのおの担当がシンプルにまとめロール
プレイを各ステップで活用するという形をとりました。
プログラムは、1)虐待とは何か、2)虐待に立ち向かえないのはなぜか、
3)虐待に立ち向かうにはどうしたらいいか、4)虐待に立ち向かっていこう、に
まとめられ個性的なインストラクターによって進行されます。
OHPの操作やタイムキープ、休憩時間の活用などサブキーパーの存在もかか
せませんでした。準備をはじめ議論し創り上げていく過程も大切です。いろんな
方法で共有しながら進められ地域に種を蒔く。達成感と残された課題を整理して
さらなるワークショップへと立ち向かう。
滋賀は不幸かここ数年知的障害者に向けられた虐待事件が続きます。
このワークショップで出会った地域の人たちと地域版ワークショップをプログラム
始めます。悲しい事件がもう起こらない、起こさないために・・・・。
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◆ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◆
2001,No.6 (2001年10月16日号)
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☆ 同時進行ドキュメント。お伝えする情報がありますので連続発行で。☆
【 K−Pro(警察プロジェクト)ドキュメント No.4 】
警察庁の協力で警察官に知的障害を理解してもらうプロジェクトを始めることに
なったのは良いけれど、実際に知的障害者はどんな時に警察の"世話"になっている
のでしょうか? 虐待やなんらかの犯罪に巻き込まれて時はもちろんですが、もっと
日常的に警察とかかわりがあるのではないか。犯罪に巻き込まれたり、あるいは加害
者になってしまう前の段階で、もっと頻繁に警察とかかわりがあるはずです。その時
に警察官が知的障害者のことを理解し、その人が置かれている状況に洞察を向けて何
らかのSOS信号をキャッチし、福祉の側につなぐことができたら……もっと救われ
る知的障害者は多いはずです。
そこで、全日本手をつなぐ育成会の機関紙「手をつなぐ」で、警察とのかかわりに
ついてアンケートを行いました。アンケートといっても、読者に対して「警察の"世
話"になった経験のある人いませんか」と呼びかけ、どんな場面で警察と出会ってい
るかの事例を募集したのです。あわせて、警察や育成会への要望についても意見を募
りました。
わが子のことではなくても、周囲で警察の世話になった障害者を1人や2人は知っ
ているものです。買い物をしていた時にふらっとどこかへ行ってしまい行方がわから
なくなった、とか、散歩中に駐車していた車を蹴飛ばしてしまい所有者とトラブルに
なった…など私自身いくつもこんな事例を聞いたことがあります。そうした小さなト
ラブルの時に、警察と「良い出会い」ができれば、その後の大きなトラブルや犯罪を
回避する可能性が広がるのではないか、というのが警察プロジェクトの一つの目的な
のです。
東京都武蔵野市で、ある自閉症の青年が近所のお年よりの家にコーラをかけてしま
い、そのお年よりとトラブルになり警察に連れて行かれたそうです。対応した警察官
は自閉症や知的障害のことがよくわからなかったために、青年の親を警察に呼び出
し、こういう障害者は"野放し"にしないようにと長時間、お説教をしたというので
す。これを伝え聞いた自閉症の父親のグループがその警察を訪れ、自閉症のことを説
明したうえ、「今後こういうことが起きたらいつでも連絡をください」と代表者の携
帯電話の番号を副署長に知らせてきました。それがきっかけになって、その父親らの
市民グループが勉強会を開くたびに、地元の警察署から何人かの警察官が参加するよ
うになったというのです。
もし、青年がお年よりとトラブルになった後、誰も関与しなかったら、その後はど
うなっていくでしょうか。青年は2度とこんな問題を起こさないように自宅に閉じ込
もりがちになったり、いずれは入所施設に生活の場が移されることになるかもしれま
せん。そうならなくても警察や地域住民の誤解や偏見は増幅し、彼の地域での日常生
活は窮屈なものになっていくでしょう。それが彼自身の中にある問題を増幅させてい
くことにならなければよいのですが、はたしてどうでしょうか。
「権利擁護」というと平穏な生活をしている人にはどこか縁遠いものに感じられが
ちですが、日常生活を支えている目に見えない「大きな土台」、それが権利擁護なの
だと思います。
さて、警察とのかかわりのアンケートです。回答してくれたのは計92人に上りま
した。本当はもっと大勢の人が答えてくれると思ったのですが、「権利擁護」への育
成会会員の関心は、まあこんなものかもしれません。警察への要望や意見だけを書い
たものなどを除き、分析の対象は計62回答に絞りました。
「どんなときに警察とかかわりましたか」という問いに対する回答は、家からいな
くなった、迷子になった、遅くなっても家に帰らない…などのために「警察に捜索願
いを出した」が最も多くて44%。「不審者に間違えられた」が次に多くて24%。ス
トーカー、痴漢、盗みなどの犯罪被害にあったため「警察に相談・届けをした」、
「加害者として警察に調べられた」がそれぞれ15%ずつでした。
これは、育成会を通して行なったアンケートである点を斟酌しなければなりませ
ん。語弊があるかもしれませんが、育成会につながっている知的障害者や家族は権利
擁護の観点から見ると比較的「恵まれた」層に位置付けられるかもしれません。犯罪
白書によると、毎年200人〜300人の知的障害者が裁判で有罪判決を受けて刑務
所や少年院に収容されています。刑事事件の被害者はその何倍もいることは想像に難
くありません。こうした人々の多くは育成会などの組織には属しておらず、障害者手
帳を持っていない軽度の人も多いのではないかとも思われます。
具体的な事例をいくつか紹介します。
【事例1】容疑者と決め付けられた
近所で幼女暴行事件が発生したころ、重度の知的障害の男性が一人で歩いていたと
ころ、警察官に連行され厳しく調べられた。コミュニケーションがうまくできないた
め質問に答えられなかったので、よけいに疑われた。若い警察官は頭からあやしいと
決め付け、母親がいくら障害のことを説明してもまったく取り合ってくれなかった。
時間がたつに従ってだんだん理解してくれたが、それでも「親が保護しなきゃだめ
じゃないか」などと言われた。母親が抗議しても結局は謝罪の言葉もなかった。
(要望)
警察は署員の教育をしてほしい。挙動不審と思っても障害者の可能性もあるので慎
重に扱って欲しい。とくに自閉症について理解してもらえるよう、育成会からも警察
へ申し入れてほしい。また、警察に不当な扱いを受けたときに相談できるところを教
えて欲しい。
【事例2】やさしく探してくれた
小学4年の娘と近所に出かけた時、見失ってしまった。6時間後に無事保護された
が、警察官は「女の子なのだからいたずらされたり、車で連れまわされ最後には殺さ
れることがあるので気をつけてくださいよ」と本当に嫌な顔もせずに探してくれた。
(感想と要望)
警察官にも協力的な人もいれば非協力的な態度の人もいる。育成会には警察に知的
障害ハンドブックを渡したり、障害のことがわかるビデオを渡したりして障害者の様
子を警察官に見てもらうのも一つの方法だと思う。
【事例3】警察に相談できなかった
以前通っていた授産施設の職員からストーカー行為、車で自転車に接触して転ばさ
れた時、電話で警察に相談した。具体的な方法でアドバイスを受けたが、それでもダ
メだったときにどうしたらよいかまでは教えてくれなかった。本当は通報(被害届)
をしたかったが、警察が怖そうで、何をどう説明したらよいかわからなかったし、話
しても信じてくれなかったらどうしようかと思って行けなかった。
(要望)
警察が本気で捜査してくれるなら、今でも相談したいと思っている。授産施設や作
業所での暴力や暴言は今も堂々と行なわれている。育成会で警察や弁護士とタイアッ
プして相談コーナーを設け、問題解決にあたってほしい。
【事例4】差別的に説教された
公園に一人で遊びに行った自閉症の男の子が、女の子の前で放尿してしまい、近く
にいたお母さんに変態扱いされて警察に通報された。警察官5人に囲まれて家まで連
れてこられた。警察官からは差別的な目で見られ、一方的に「あなたの子供が悪い」
と説教され、とても嫌な気持ちになった。
(要望)
知的障害のことをもっと警察は理解してほしい。
【事例5】「お母さん怒らないで」
知的障害の男性が一人で外出して行方不明になった。警察官に保護されたが、はじ
めはフラフラして言葉もないので薬物中毒と思われたらしい。パンツに書いてあった
名前で連絡してもらい、夜中の12時過ぎに迎えに行った。警察官には「お母さん怒
らないでね」と優しくしてもらった。それから各警察署にこの男性の写真を置いても
らい、よろしくとお願いした。
(要望)
警察官にやさしく声をかけてくれるのはとてもありがたい。
【事例6】警察も研修して
知的障害の人が他人の車を勝手に乗り回し警察に保護された。最初の印象はとても
悪くて犯罪をおかして取り調べられている感じがした。(いろいろ説明してから)時
間がたって話の後半は障害のことを理解してくれたように感じた。
(要望)
警察関係の人々に地域の作業所や施設で一定期間、研修を行なっていただき、障害
を持つ人たちと触れ合うことで理解して受け止めてもらえるのではないか。障害者も
警察官と接することにより親近感を覚え、困ったときに相談できるようになるのでは
ないかと思う。
【事例7】親身に聞いてくれた
子供が18歳のころ、いなくなってしまい、あちこち探したけれど見つからないので
交番に写真を持っていき、探してもらうようにお願いした。警察官はとても親身に話
を聞いてくれ、「パトカーで探してあげるよ」と言ってくれた。その後、夜中に息子
が家を出て道路をふらついていたところ通報され、警察官がパトカーで送ってくれた
ことがある。
(要望)
警察の人たちに知的障害者の実態をしてもらうことが大切だと感じたので、親も積
極的にわが子の存在を近くの交番に知らせておくべきだし、育成会もその土地の警察
と話し合いの場を持つとよいと思った。
【事例8】自殺と間違えられて
自閉傾向のある障害児が電車を見ることが好きで、JRの踏み切り付近で長時間電
車を見ていたら、「自殺志願者ではないか」と通報された。住所が言えなかったので
「家に帰れなくなったのだ」と保護されパトカーで警察署へ連れて行かれた。署に
行って、「息子は電車を好きで見ているだけなんです」と説明すると、「はい、は
い、わかりました」と言ってくれた。しかし、担当の交番のおまわりさんは「とにか
く気をつけてください」と一人で外出させるなと言わんばかりの調子だった。
(感想)
「電車が好きな青年がいるとご理解ください」と説明すると、理解してくれる人も
いる。しかし、家出人捜索願いを取調室のような所で書かされるのはどうも…。
知的障害のある人が迷子になったり、犯罪被害にあった時、大変なショックを受
け、パニックに陥ったり絶望感や疎外感にさいなまれることでしょう。親や福祉サー
ビスの提供者だって同じような心境に陥るでしょう。そんな時、警察官のちょっとし
た優しさが大きな救いになることが、回答からうかがえます。犯罪捜査したり行方不
明者を捜索することが警察官としての業務でしょうが、ただでさえ社会的に弱い立場
に置かれ続けてきた知的障害者が非常事態に陥ったのです。まっさきに介入してくる
「公的権威」である警察官のほんの小さな配慮、言葉づかいが、どれだけ障害者や家
族を勇気付け、被害救済や精神的な立ち直りの力になるかしれません。それがいろい
ろな局面で防犯機能を高めることに役立つと私は思います。
知的障害を誤解したり偏見を抱いている警察官はけっして少なくはないと思いま
す。だからといってすぐに短気を起こしたり、あきらめたりしないでください。知的
障害者や家族にとって警察とかかわる時はだいたい良くないことが身に降りかかった
時でしょうが、ふだんは「接点」がない警察官に知的障害のことを理解してもらい関
心を持ってもらう大きなチャンスでもあるわけです。辛抱強く説明し、これからも継
続して理解と関心をもってくれるよう努めたいものです。その時には良い結果が出な
くても、「やっぱり警察は――」と決め付けずに、長い目で見て行動しましょう。
もう一つ重要なことは、私たちの側にも警察を理解する努力が必要だということで
す。「どうせ警察官が理解してくれるわけがない――」などと思い込まずに、冷静に
分かりやすく説明しましょう。知的障害のことを誤解したり偏見を抱いているのは一
般の人の中にもたいへん多いと言わざるを得ません。警察官だけが特別に良かったり
悪かったりすることは決してありません。(つづく)
●ぱんだ日記
12日朝のことでした。
「2頭目の狂牛病が東京で出ました。10時45分から都庁で記者会見なので、す
ぐに会社へ来てください」
後輩の緊迫した声が携帯電話から飛び込んできました。千葉県の乳牛が狂牛病であ
ることが判明して3週間。いつ、どこで2頭目、3頭目が出てもおかしくない状況で
した。あわてて会社に駆けつけると、すでに大勢の記者を都庁や農水省や厚生労働省
に張り付けたうえ、街の声を集めたりしていました。
18日からと畜される牛をすべて検査することになっており、検査員がイライザ法
という検査方法を用いて東京都中央卸売市場の牛を題材にして研修している最中に
「陽性」反応が出たといいます。これは10日のこと。しかし、厚生労働省はそれを
東京都に連絡せず、11日夜になって知った都庁がびっくりして記者会見で公表する
ことに踏み切ったのです。石原慎太郎知事は「遅い! 国のやることはみんな遅い」
と痛烈に厚生労働省を批判しました。
しかし、このイライザ法は数百頭から数千頭に1回くらい間違って「陽性」反応が
出ることが初めからわかっています。不慣れな検査員ほど「偽陽性」を出しやすいの
だそうです。しかも、この牛は神経症状を現していたわけでもなく、これまでほとん
ど陽性が出ないとされた生後30ヶ月未満の牛だったのです。常識的に考えれば、ま
ず「シロ」です。
厚生労働省も「90%シロだ。いたずらに風評被害を広げないため、きちんと二次
検査をして、それでも陽性が出たら公表する方針だった」と言います。北海道のレト
ルト食品メーカーの経営者が風評被害で経営が悪化し自殺したのは前日のことでし
た。
ほぼ全部の新聞・テレビが「日本で2頭目の狂牛病?」というニュースを大々的に
取り上げたのはご存知の通りです。私のようなシロウトでも「これはまずシロだな」
と思えることを、都庁が公表したからといってこんなに大きく取り上げていいのだろ
うか? 社内でも議論になりました。
その日深夜に出た結果は、やはり「シロ」。結局、マスコミが空騒ぎをして風評被
害を広げ、畜産・飼料業界・飲食店の経営をさらに悪くしてしまったのでしょう。し
かし、都庁はそれでも「大消費地をあずかる行政としては、ちょっとでもリスクがあ
れば情報を開示するのが、行政の責任と考えている」と胸を張りました。生産者のた
めの危機管理か消費者のための危機管理か? 前回のメルマガで、来日したスーザン
・マクマホンさんの講演を紹介した際、施設のための危機管理か、施設の中で暮らす
障害者本人のための危機管理か…について言及しましたが、狂牛病でも同じ問題に直
面しています。(の)
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◆ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◆
2001,No5 (2001年10月15日号)
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
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【PAJ最新ニュース】
★ スーザンの次は、ナンシー来日です!
<シカゴ権利擁護 紹介講演シリーズ 第2弾!>
今月末(10/31〜)に、イリノイ大学研究者のナンシー・フィッツシモンズ・コバさんが
来日し、東京・横浜・三重で講演します。
講演日程と講演内容はメルマガ後半に掲載しました。ぜひご覧ください。
◆ ナンシーを紹介します
彼女は大学の研究者ですが、専門がソーシャルワークとあって地域コミュニティを
ベースに仕事を続けてきました。特に、昨年までの3年間に行った「障害者が法の
もとで平等に扱われるために」という研究プロジェクトは、まさに「地域コミュニティ
からの発信」です。研究者だけの研究にとどまらす、地域コミュニティの人的ネット
ワークを活用しながら実践を生みだしシステムとして練り上げていくというもの。
結果、研究期間が終わっても地域には権利擁護のネットワーク・システムが残り
それが現在でも機能しつづける。この発想と実践の成果に(本来はあたり前なの
でしょうが)元気をもらいました。「これこれ、こういう活動を日本でもやろうよね」
と。
*彼女は、イリノイ州の3つの地域にコミュニティ委員会を組織しました。障害者本
人、
家族、福祉サービス提供者をはじめ、警察や犯罪捜査に関わる検察関係者などが
初めて一堂に会しました。これまで連携がなかった各機関が「障害者の権利擁護の
ためのトレーニングカリキュラムを作る」という具体的な課題を通してコミュニケー
ションを深めていったのです。
* 後述の講演案内をご覧ください。
ナンシー来日講演のうち、「東京・バリアフリー市民会議での講演」(11/1、武蔵野
市)
では特にこの実践についてナンシーに話してもらう予定です。
こうしてつくられたナンシーの研究成果はいくつかあります。
特に、「警察官が知的障害者を理解するための研究」や「障害者のための虐待回避・
防止プログラム研究」は現在の私たちのPAJ活動に多くの示唆を与えてくれています。
お分かりですよね。前者は、「警察プロジェクト研究(のざわ報告、ただいま連載中)」、
後者は「障害者に対するアドボカシー・ワークショップ(ナンシー・ワークショップ
日本版)」です。今週からは特にナンシー・ワークショップを中心に紹介します。
◆ナンシー・ワークショップ「障害のある人のためのアドボカシー・ワークショップ」
これまでのメルマガでもお知らせしてきましたように、現在私達は「障害のある人に
対する虐待防止に関するアドボカシー・ワークショップ」の日本版実施を進めています。
もちろん、このベースはナンシーの研究成果です。翻訳・改訂を重ね日本文化にあった
WS内容を作成しすでにJIL主催で滋賀・秋田でトライヤルワークショップが行わ
れました。
* 後述の講演案内をご覧ください。
ナンシー来日講演のうち、「東京・全国自立生活センターでの講演」(11/2、新宿)では
特に「WS実施における障害当事者の役割」を中心にナンシーに話してもらう予定です。
◆ナンシーワークショップは「社会的アプローチ」を基本に
ナンシー・ワークショップは「社会的アプローチ」を基本としています。これは近年の「国際障害概念
の変化」でも指摘されている「人間・環境相互作用モデル」を意味します。
「社会参加がうまくできないのは,障害者自身の能力の問題ではない。受け入れられない
社会環境に大きな責任がある」。であるから「本人の能力も高め、環境も変え、本人の
自信を強めるアプローチ」が今後は求められるという指摘です。また、ナンシーは虐待等の被害
を起こさないためには、障害をもった人々が社会環境の中で自分達がどう見られている
のか/どういう相対的な位置にいるのかについて知り、事前的予防的なアプローチを提供する
ことが重要であると考えています。こうした背景から、ナンシーワークショップが作
られました。
* 後述の講演案内をご覧ください。
ナンシー来日講演のうち、「横浜・P&Aかながわ講演」(11/3、横浜)では特に
「セルフ・アドボカシーに関する知識と技術を障害のある当事者、家族、支援者がどう身に
つけていくか」を中心にナンシーに話してもらう予定です。
* また、「三重・名張育成会での講演」(11/6,津)では、特に
「福祉職、支援スタッフは、障害者のセルフアドボカシーをどう支援し知識と技術を身に
付けていくか」を中心にナンシーに話してもらう予定です。
◆虐待における「連続性」とは
プログラム全体を簡単に紹介します。
全体は8つのモジュール(単位)から成っています。
まず第一には障害に対する社会的アプローチについて考えます(モジュール1,2)。
なぜ生活の不自由さが生まれてしまうのか、事例やビデオを見聞きしながら「環境と環境に
あるバリア」との関係で議論し理解を深めます。次に、不適切なサービスの定義、虐待/
放置とは何かについて考えます(モジュール3)。特にここでは「連続性」という概念を温度計
の例を使って丁寧に説明しています。温度計は「低温」から「高温」までいくつかの段階があり
温度の連続性に従って動いている。これと同様に、権利侵害にも気づきにくい、それほど深刻
に思えない形(例えば軽く引っ張る)から明らかな虐待(例えば引きずり回す)まである。
多くの場合虐待の初期の段階は軽微な状況だが時間とともに少しずつ悪化しより頻繁に
起こり(連続性がある)、結果ひどい被害を及ぼすことになる。だから早いうちに自分で気づき
未然に防ぐことが大事なんだという理解です。伝えるべき内容に新鮮な発想を感じます。
◆「外的バリア」と「内的バリア」
さらにモジュール4,5では「外的バリア」「内的バリア」について知ります。
「外的バリア」とは一般社会が障害者をどう見ているかという問題です。
特に社会的神話(間違った情報にもとづいた理解、例えば障害のある人は記憶力が乏しいので
正確にものを覚えられない)があるために、自分の話を伝えて信じてもらおうとする障害者に
とってバリアとなり行動を妨げる。こうした社会的な神話を8つ取り上げ、それはなにか/
なぜウソなのかを議論し理解します。 「内的バリア」は自分の中にあるバリアです。
虐待を受けた人が被害を訴えにくいのは「仕返しの恐れ」や「学び取った無力感(ラーンド
ヘルプネス)」などがあるからである。これを自覚し克服して早い段階で訴えひどい扱いを
やめさせる。ここでは7つのバリアを議論します。ナンシーは被害者の心理を「クモの巣に
とらわれた昆虫のようだ」といいます。クモは虐待者、一本一本の糸は自分の心の中のバリア。
これがあるから外のもの(外的バリア)を取り込んでしまい、時間が経てば立つほど巣から
抜け出れなくなる。しかし、もし知識とスキル、そして支援があれば被害者は加害者のコント
ロールの網から自由になれる、そのための予防的ワークショップが重要なのだと。
これを受けてモジュール6〜8ではセルフ・エンパワメントの方法(外的・内的バリアを克服する
ために)、リソース一覧(どこに訴えるか)、セルフ・アドボカシーのスキルとロールプレイ
(少人数でのワーク)と続きます。
◆「アドボカシー・インストラクターワークショップ」シカゴ研修
P&AJapanでは今年6月にシカゴにおいてナンシー・ワークショップの研修を行いました。
34名のインストラクター候補者が参加し、ナンシーによるインストラクター講習会を受講。
このメンバーが日本各地で今、WS準備をすすめています。これはまた次号で紹介します。
◆ ナンシー来日講演日程と講演内容です。
今からでも申し込みは十分間に合います。ぜひご参加ください。
【東京講演/主催 心のバリアフリー市民会議】
「第6回 市民会議 措置から契約の時代を目前にしての特別セミナー」
11月1日(木) 午後6時30分〜/会場;武蔵野障害者総合センター
テーマ;コミュニティにおけるセルフアドボカシー&エンパワーメント
〜地域でおこなう障害者権利擁護の実際〜
講演要旨;障害福祉における当事者主体と権利の考え方を、いかに地域に根付
かせるか・コンシュマーリズムの先進国から地域におけるサービス利用支援のあり方
を学ぶ・障害者への人権侵害(虐待・放置・金銭搾取)にどう対処するか・セルフア
ドボカシー(本人が主体になった権利擁護)とはなにか・・・・。地域での研究実践
の成果を踏まえてお話をいただきます。
問い合わせ 岡部(koka@eft.gr.jp 090−3315−3113)
http://www.eft.gr.jp/kaigi/
【東京講演/主催 (JIL)全国自立生活センター協議会 権利擁護委員会】
「障害者虐待防止セミナーー虐待に立ち向かおう〜自分の力を信じて」
11月2日(金)午後1:00〜4:00/会場;新宿区障害者福祉センター第1会議室
テーマ;講演「障がい者虐待防止ワークショップ 当事者の役割」
講演要旨;「障がい者虐待防止ワークショップ」。この中で語られる、虐待とは何か.
虐待に立ち向かうにはどうしたらよいか.権利擁護担当の当事者としての役割は何か
。いまここで語られるワークショップの威力。権利擁護担当者必見のセミナー。虐待
を食い止めよう、自分の力を信じて虐待に立ち向かおう。
問い合わせ JIL担当―鮎川
TEL0426−60−7747 FAX 0426−60−7746
【横浜講演/主催 P&Aかながわ】
11月3日(土)午後1:00〜5:00
会場:障害者スポーツ文化センター横浜ラポール・大会議室
テーマ;障害のある人への支援プログラム
〜虐待に立ち向かおう!〜
セルフアドボカシーとエンパワメントプロジェクトの目的
講演要旨;障害者(児)の権利擁護は新しい時代を迎えようとしています。だれ
かに権利を守ってもらう(擁護)のではなく、自分たちの権利は自分たちで守ってい
く。もし虐待にさらされたら自分たちで立ち向かっていく。そのためにはセルフアド
ボカシーに関する知識と技術を障害のある当事者、家族、支援者が身につけていくこ
とが第一歩です。さあ皆さん、ご一緒にエンパワメントされましょう
問い合わせ 氏田(YIN01126@nifty.ne.jp、045―845―5240 夜間7―9
時)
【三重講演/主催;社会福祉法人 名張育成会】
11月6日午前10時30分〜5時00分
会場;三重県男女共同参画センター多目的ホール「フレンテみえ」
テーマ:アドボカシーとエンパワメント 〜当事者性をどう貫くか〜
講演要旨;東京・横浜講演では、主に「障害当事者のためのアドボカシー・ワーショ
ップ,エンパワメント」について講演します。三重講演では、福祉職・支援者のため
のアドボカシー・ワークショップ、その目的と内容、実施方法について伺う予定です。
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【 PAJメルマガ 事務局 /堀江 】
PAJメルマガは毎週金曜日発行(の予定ですが、遅れ遅れて)
新規購読者の方でバックナンバー希望の方は管理者まで。
PAJ活動等の問い合わせ、ご意見・感想、購読希望・配信中止は
管理者(野沢・堀江)
あるいは まで
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◆ P&A Japan メルマガ(情報ニューズ) ◆
2001,No4 (2001年10月9日号)
◎発行:PAJ広報担当-野沢和弘・堀江まゆみ ◎
ご意見・感想は管理者
or まで
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【P&A―Japan研究会って?】
元気に、明るく、障害者の権利擁護のために啓発や研究をしている
「P&A(プロテクション・アンド・アドボカシ―)―Japan研究会」のメル
マガです。アメリカ・イリノイ州のけんり擁護機関や研究者と交流しな
がら、日本の元気な障害者や親や職員にネットワークを広げます。
【PAJ最新ニュース】
★ スーザン日本講演が盛況のうちに終わりました ★
札幌、津、名古屋でのスーザン・マクマホンさんの講演が無事に終
わりました。P&A−Japanによるシカゴ講師陣招聘プロジェクトの第
一弾だったので、不安と期待が入り交じっていましたが、各地での講
演会と交流はどこも大変な盛り上がりようでした。
スーザンのまいた種が各地で芽を出す日を心待ちにしています。
名古屋では講演の前にP&A−Japanスタッフらによるレイグラハム
での地域生活移行プログラムなどについてスーザンに聞き取り調査を
しました。講演の内容とともに、いくつかの項目を改めて紹介したいと
思います。
日本の現状や課題も照らし合わせながら、考えていきたいと思います。
〈地域生活移行〉
イリノイ州はアメリカの中で施設解体・地域生活移行がけっして進んで
いる州ではありません。現在も州立の大規模入所施設が5カ所存在し
計1万人〜1万5000人が収容されています。
レイグラハムは年間1800人の障害者にサービスを提供していますが、
この中には100人定員の入所施設が1カ所、18〜22人が暮らすアパート
5カ所を経営していることを含みます。また、法人所有の一軒家・家族所
有の一軒家に計300人が暮らしています。州立の大規模施設からレイ
グラハムの100人定員の施設に移行し、そこで一人一人に個別援助計
画を作りアパートや一軒家へと生活する場を移していくことを進めています。
昨年1年で100人定員の施設からアパートへ10人、一軒家へ20人が移
ったそうです。
この地域生活移行の法的根拠は、ADA法とオルムステッド訴訟(施設
解体訴訟の一つ)の判例です。入所施設で暮らしている障害者にも最も
制約の少ない環境で生活できるようにしなければならないことが定められ、
州は地域生活移行のための補助金を出しています。
3年前にこの地域生活移行プログラムを始めた時には100人定員の施
設で暮らしていた障害者や家族のほとんどが関心を示さなかったそうです。
しかし、この100人にはすべて後見人が付き、すべてに個別支援計画を
作り、1〜2年かけて個別支援計画の会議を続けていきました。自立したら
こんな生活になるんですよ…ということを具体的に本人や家族や後見人に
見せる点がミソです。新しいビル(アパート)を購入する段階から家族も
一緒に連れていき、障害を持った当事者を家族的な環境の家に宿泊させ
たりして「体験」させる機会を作ります。また、個々の障害者にとって親友は
誰? 頼りになる人は誰?と具体的に検討し、アパートや一軒家で一緒に
暮らす相棒を探します。また、新たに一軒家を建てる時には近所の人を招
いて、こんなに清潔なんですよということを見せるといいます。
つまり、「論」よりも「体験」です。昨年のイリノイ州研修の際、施設解体訴
訟を手掛けてきたジュディス・グラン弁護士の話の中で、はじめは親の多く
が施設解体に否定的な考えだったが、実際に地域生活に移行した後に
行った調査では施設よりも地域での生活を肯定する意見が大半を占める
ようになったと言います。改宗に等しいくらいの劇的な変化だというのです。
障害当事者や親は長年かけて形成された様々な外的バリア・内的バリア
のために、「神話の世界の中で無力な存在」になっています。そのような
状態の人には説明や議論よりも、五感にはたらきかける「体験」によって
自ら立ち上がる勇気を呼び覚ます方が手っ取り早いことをこれらの調査は
示唆しているのではないでしょうか。
では、個々の障害者への「個別支援計画」はどのように作られるのでしょ
うか。まず、その障害者に対するサポートチームが作られます。サポート
チームの内容は、ケースマネージャー、セラピスト、社会福祉士、アドボケ
イター(権利擁護者)などです。このサポートチームのメンバーに本人、後
見人、家族が加わり、年に2回会議を開きます。そこで今現在本人に必要
なサービスの内容が何なのかを検討します。
障害者本人には知能や医療的な検査を行い、ニーズに応えて定期的に
問題行動へのアセスメントを行います。これらの情報を収集し、まずケース
マネージャーが「個別支援計画」を作成します。このケースマネージャーは
社会福祉法人レイグラハムの職員です。
〈職員研修〉
長年、入所施設で暮らしてきた障害者やその家族が、施設を離れて地
域で暮らすことに不安やためらいを感じないわけがありません。彼らに地域
で暮らしたいという意欲をかきたてさせることこそがレイグラハムの職員の
仕事です。日常的に障害者と接している職員が、障害者や家族に地域生
活するようはたらきかけているのです。いくら法律や判例で大規模入所施
設が否定されたところで、当の障害者(家族)がその気にならなければ、
地域生活への移行はなかなか進みません。どのくらい障害者や家族をその
気にさせられるか−−は職員の熱意やセンスや援助技術に委ねられている
と言えるでしょう。だから、職員に対する研修が重要なのです。
レイグラハムが経営する100人定員の入所施設には「ディレクター」が1人、
コーディネーターが4人います。施設は6棟に分かれておりそれぞれにホー
ムマネージャーが1人ずつ、ケースマネージャーが1人ずついます。その他
は現場スタッフです。この中で個別援助計画を作成する「ケースマネージャ
ー」こそが全体のキーパーソンです。現場スタッフの研修スケジュールを
作成し、スタッフにやる気を起こさせ、家族と話し合い、個別援助を作ります。
レイグラハムには障害者にかかわったことなどない職員も就職してきます。
こういう人たちにはまず、40時間のオリエンテーションを行ないます。そして、
丸1日を費やして障害者の権利について研修します。自傷他害のある人を
どのように処遇するのかは、こうした新人の職員にとっては大きな問題であ
り、ロールプレイなどを取り入れた研修をします。どのような時にどのように、
どこまで介入(行動の制限)していいのかをとことん教えます。こうした介入
技術については月に2回、年に24回研修を行います。さらに、その研修が
きちんと理解されているのかどうかを確かめるためテストも実施します。
〈危機介入プラン〉
自傷他害などの「問題行動」を持つ人をどのように処遇するのか−−は
イリノイ州の社会福祉法人レイグラハムにとっても大きな課題です。日本の
多くの入所施設では、経験とカンに頼った場当たり的な対処法でしのいで
いる(?)のではないでしょうか。たたく、押さえ付ける、縛る、閉じこめる、
薬漬けにする……。「だって仕方がないじゃないか」「他にどんな方法が
あるのだ」。そんな言葉の前で良心的な職員や親は沈黙し、何か貴重な
自己表現をしているのかもしれないのに「問題行動」のレッテルを貼られた
障害者はさらに心身の奥深くに傷を負い、もっと大きな「問題行動」を起こ
すようになる。なぜ「問題行動」を起こすのか、たたいたり縛ったり押さえ
付けることでどんな“副作用”が起きるのか、について科学的な考察を加え
られることもない。それが大方の日本の入所施設の現状と言ったら言い
過ぎでしょうか。
レイグラハムはこうした障害者の「問題行動」に対して、危機介入計画
(インターベンション・プラン)を作成し、それに沿った抑制などの対処法を
実施します。現場の職員が勝手に抑制などの「介入」をすることは禁じら
れています。
まず、介入計画を作るためのチーム会議を開きます。ここで介入して障害
者の権利を奪うことのリスクと、介入せずに問題を大きくすることのリスクを
比較検討し、どこまでの介入が許されるのかを決定します。この介入計画
がそのまま現場の持ち込まれるわけではありません。介入計画を作成する
チームとはまったく別に、地域の住人なども参加した「人権委員会」に介入
計画を提示し、人権の面からこれが適切かどうかをもう一度検証します。
そこで認められてようやく現場の職員に「介入計画」が指示されます。
さらに、その後も再調査が行われ、介入が適切に行われているのか、効果
が上がっているのかをチェックします。
■K−PRO(警察プロジェクト)ドキュメント No.3
のざわ
初めて警察庁を訪れたのは2月初めの午後でした。
全日本手をつなぐ育成会・権利擁護委員会として、野沢和弘、鈴木伸佳、
杉浦ひとみ弁護士のメンバーが厳重な警戒の霞ヶ関の合同庁舎を訪ねると、
広報課の職員が会議室へと案内してくれました。応対してくれたのは、刑事
総務課、生活安全部企画課、地域課の3部署の課長補佐でした。のどがカラ
カラです。緊張のせいでしょうか。
警察には警務、刑事、公安、生活安全、交通、機動隊などさまざまな部署
があります。知的障害者が事件の被害者になったり加害者になったりした時
には刑事課がたいへん重要になります。知的障害者の心理的な特性やコミュ
ニケーションの特性をよく理解しないまま事情聴取し、間違った供述を引き出
してしまったり、十分に供述が引き出せないために、悲惨な被害を受けていな
がら立件されなかったというケースは枚挙に暇がありません。また、公判で障
害者の供述が否定され無罪事件になったケースも過去にいくつもあります。
昨年9月にアメリカ・イリノイ州で研修した際、ロンダ・ロスバートさんという
心理学の研究者は知的障害者の記憶と証言能力の研究について講義して
くれました。性的被害を想起させるようなビデオテープを見た後、知的障害の
ある女性のグループと障害のない女性グループに対して、短期的な記憶テスト、
長期的な記憶テストを行ったものでした。その結果、尋ね方を配慮すれば知的
障害のある人もない人も短期的にも長期的にもそれほど記憶力は違わず、
証言能力の差異が見られませんでした。ところが、わざと間違った誘導をする
ような尋ね方をした時には知的障害のある人たちに誤った証言が目立ったと
いうのです。捜査当局には知的障害者の証言・供述能力に対する根強い
不信感があるように感じられますが、問題は知的障害者にではなく尋問する
警察官や検察官の方にこそあることを、この研究は物語っているのです。
地域課は交番や駐在所を統括する部署です。全国には約6500カ所の交番
と9000カ所の駐在所があり、市民に何か緊急事態が起きて警察へ通報された
時には身近な交番や駐在所から制服警官(おまわりさん)が駆け付けます。
また、日常の地域の防犯活動を担っているのもこうした“おまわりさん”です。
刑事警察の世話になるような深刻な事態に陥ることは珍しいでしょうが、迷子
になった、不審者に間違われた、いじめにあった、悪質な訪問販売に狙われ
ている……など、街で生活していると様々なトラブルに巻き込まれることはと
ても多いのが現状です。そうしたとき、真っ先に介入してくれる「権力」がおま
わりさんです。刑事事件にまでは至らなくい場合でも、街にはいろいろな危険
が待っています。おまわりさんが街で暮らす障害者の力強い味方になってくれ
たら、私たちはどんなに心強いでしょう。どんな地域で住んでいても、必ず自分
の地域を担当しているおまわりさんがいます。
生活安全部企画課は、警察用語でいう「弱者対策」を担当する部署です。
最近になって社会問題化したために警察も対応が迫られている児童虐待や
DV(家庭内での暴力)などは、この生活安全課の所管事項です。障害者対策
はけっして進んでいるとは言えませんが、警察が何もしていなかったわけでは
ありません。たとえば、手話は日常の「教養」の時間に取り上げられることも
あり、現在は手話のできるおまわりさんがかなり存在します。ろうあ連盟が
以前から警察にはたらきかけてきた結果で、ろうあ者が何か事件に巻き込ま
れて警察に保護された時にはすぐにろうあ連盟に連絡が入り、担当の弁護士
が駆け付けるシステムができていることを、以前、ろうあ連盟の幹部から聞い
たことがあります。現在はろうあの障害を持つ弁護士も数人が誕生しています。
さて、こうした任務を持つ3人の警察庁職員が私たちの前に現れました。
互いに緊張しながら名刺交換し、私たちの考えていることを説明しました。
日本では知的障害者が刑事事件の被害者になりながら救済されていないこと、
アメリカで知的障害者の事件を専門的に担当する刑事がいること、警察官が
知的障害者の特性を理解してくれればどれだけ状況を改善できるか……。
押し黙ったまま堅い表情を崩さなかった3人ですが、全日本手をつなぐ育成会
とはどんな組織なのか、ほかに知的障害者の全国組織にはどのようなものが
あるのか、具体的に何をしてほしいのか、など質問をいくつか受けました。
私たちが事前に広報課に送っておいた資料もちゃんと読んでくれていました。
「この本(手をつなぐ)の中で『日本の警察組織は警察庁の下に統括されて
いて…』とあるけれど、何でも警察庁が指示を出せばそれがそのまま通ると
いうものでもないんですよ」
職員の1人は苦笑しながらそう言いました。最近は児童虐待やストーカーや
DVなどいろいろな新しい業務を抱え込み、被害を受けて相談をしたのに捜査
しなかったと非難されることも多い警察の事情なども改めて説明されました。
しかし、ここまで来て引き下がるわけにもいきません。「できることからでいい
から、協力してくれませんか」。鈴木さん、杉浦さんも懸命に訴えました。
「警察が身近にいるということを障害者や家族が感じるだけでも地域生活で
力強い思いがするのです。そんな地域社会を作りたいのです」
重苦しい空気を変えたのは、刑事総務課の職員の一言でした。
「やれますよ。私の家内は埼玉県にある知的障害者の作業所でボランティア
をやっているんです。よく障害者のことは聞いていて、家内に説教されたりするんで
すよ」
どんな思いで私たちの話を聞いていたのでしょうか。突然のことで私はどの
ように返事をしたのかさえ覚えていません。それまで最も堅い表情で話を聞い
ていた地域課の職員は言いました。
「あまり知的障害者のことはわかりませんので、勉強していきたいと思います。
こういうことをやってほしい、という具体的なプランはありませんか。そういうのを
持ってきてくれると助かる」
気のせいか彼の目は少し潤んでいました。やはり身近に障害者がいたことが
あり、いろいろな刑事事件で障害者が被害にあっていることについては何とか
取り組んでいきたいというのです。
二人とも階級は「警視」。現場の警察署で働いていれば署長か副署長クラス
の幹部です。漠然とした構想はあるものの具体的に何から警察に働きかけて
いくのか詰めていなかったことを悔いつつ、目の前の警察庁中堅幹部の言葉
に私は胸が熱くなりました。
「何でも警察がやるべきだと思われるのも困るということはわかってください」
遠慮がちに、しかしクギを刺すことは忘れない警察庁職員に見送られながら、
まだ真新しい庁舎を後にしました。
さあ、これからです。私たちの側が具体的に何を警察に求めていくのかを
戦略的に考えなければなりません。どんな状況で知的障害者は警察と接点が
あるのか、その時に警察の対応はどうだったのか、どうすればもっと「良い関係」
になれるのか。やるべきことは山のようにそびえています。(つづく)
●ぱんだ日記
スーザンと名古屋の老舗で、名古屋コーチンの味噌鍋を食べました。うまかった。
翌日、講演の後は「大根屋」という日本情緒たっぷりの店でスーザンと日本酒を
飲みました。名古屋講演の主催者の島崎春樹・あさみどりの会理事長が
「レイグラハムの研修をうちの法人でも実施したい。来年は9人新人を採用する
ので」と言うと、スーザンは「夫は今回日本に来られなくて残念がっているので、
その時には夫婦で来日する」
そういえば、講演会の質問に立った森宏典弁護士が「レイグラハムを理解する
には職員になるしかない」と宣言?し、スーザンも「歓迎す