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◆自薦登録ヘルパー制度に関わる厚生省の指示文書等

  以下,障害者自立生活・介護制度相談センターの提供

資料
(介護者を自選登録するときに市町村に説明するのに必要な「厚生省の指示文書」)

厚生省平成6年度社会・援護局主管課長会議指示事項

4 サービスの内容等について
 @ ヘルパーが提供するサービスの内容をめぐって、利用者から次のような
  種々の問題提起がなされている。
   ア 日常生活のニーズに対応したサービスが受けられない。(量の不足)
   イ 身体障害者の身体介護のための体力や技術に欠ける者が派遣される。
   ウ 障害の特性についての理解に欠ける者が派遣される。
   エ コミュニケーションの手段に欠けるため十分な意思の疎通ができない。
   オ 同性ヘルパーを派遣してほしい。
 A 今後の事業運営に当たっては、こうした利用者の深刻な問題を踏まえその
  改善に努める必要があるが、その際、次のような視点が重要である。
      (中略)
   ウ 重度の身体障害者の中には、身体介護やコミュニケーションに当たっ
    て特別な配慮を必要とする者が少なくない。こうした者への派遺決定に
    当たっては、利用者の個別の事情を十分考慮し適任者の派遣を行うよう
    に努めることは当然であるが、こうした対応が可能となるよう実施体制
    について十分な検討が必要であること。この際、身体障害者の身体介護
    やコミュニケーションの手段について経験や能力を既に有している者を
    ヘルパーとして確保するような方策も検討に値すると考えられる。

(97年度「人件費補助方式」単価)
(97年度から事業費補助方式が新設されましたが、ここでは、人件費補助方式の
み掲載)

   ヘルパーの形態
ヘルパー補助金の種類・額

市町村の常勤ヘルパー(月給)
一般基準・月給29万1050円

市町村の非常勤ヘルパー(日給・介護型)
一般基準・日給1万1530円

      〃     (日給・家事型)
   〃 ・日給  7770円

市町村の非常勤ヘルパー(時給・介護型)
           (注:活動費含む)
一般基準・時給  1440円
     夜間は時給1790円


      〃     (時給・家事型)
   〃 ・時給   970円

市町村の登録ヘルパー (時給・介護型)
           (注:活動費含む)
一般基準・時給  1440円
     夜間は時給1790円


      〃      (時給・家事型)
   〃 ・時給   970円

委託先の常勤ヘルパー
一般基準・月給29万1050円

委託先の非常勤ヘルパー (介護型)
   または、
委託先の登録ヘルパー  (介護型)
委託基準・派遣1回(おおむね
   1回3時間)で6380円
   夜間は1時間2690円


委託先の非常勤ヘルパー (家事型)
   または、
委託先の登録ヘルパー    〃
委託基準・派遣1回(おおむね
   1回2時間)で2880円
   夜間は1時間1800円


●単価は活動費(時給は40円、日額は330円、月額は7000円)を含んだ額
を掲載。
●委託単価の介護型は、1時間2127円(昼間)の計算。このうち、事業委託先
が3分の1弱を事務費として取り、ヘルパーは3分の2強の1440円/時を受け
取るのが一般的。
●これらの額は97年度までの参考資料として掲載しました。98年度からはこの表の
「人件費補助方式」は廃止され、資料ページ掲載の「事業費補助方式」のみに統一
されます。

平成7年11月、厚生省全国身体障害者福祉担当係長ブロック会議資料

4.身体障害者ホームヘルパー事業
(4) ホームヘルパーの確保に当たっては、介護福祉士等の有資格者の確保に努
  めるとともに、障害の特性に対する理解や利用者との間におけるコミュニ
  ケーションを必要とすることから、過去において障害者の介護経験を有する
  者の活用も積極的に図られたい。

 なお、自選登録の制度をすでに始めている多くの自治体が、「全身性障害者の場
合、一人一人介護の仕方や言語障害などコミニュケーションの方法が違うので、自
薦でないと対応できない」と言っています。
 また、自分で介護者を確保できない場合でも、すでに介護者を確保している全身
性障害者のグループの人的援助を受けたり、介護派遣サービスを行っている障害当
事者団体の介護派遣を受けるなどして、自薦の制度で介護が受けられます。これは、
他の全身性障害者の確保した人さえいれば、その介護を行った介護人に給与が保障
されるという前提で、人的援助や介護派遣サービスが受けられるのであって、自薦
の制度がなければ、こういった事はできません。

 また、厚生省も、重度全身性障害者は、「自薦」でないと、対応できないと認識
しており、ガイドヘルプ・ホームヘルプの共通した考えとして、自薦について、平
成6年の指示文書では、「検討に値する」、8年指示文書には「積極的に図ること」
と主管課長会議資料の中で書いています。

 また、厚生省の担当者は、2年も前から、当会に、「こういった、ホームヘルプ
利用者のニーズに1番あった取り計らい(自選)をするのは当然です。根拠は、居
宅支援事業要綱(平成2年社更255号)の基本事項第1の4に書いてあります」
と言って以下のように解説してくれました。

「居宅支援事業要綱(平成2年社更255号)の基本事項第1の4には、

『実施に当たっては、その対象となる障害者の障害の状況に応
じて(略)本人の意向を尊重しつつ、1の目的を達成するため
に、最も適切な事業及び便宜を選定(略)実施に努めること』

とあるので、自薦が最も適切ならば、そうするのは、当たり前なんです。」
(厚生省担当者談)


「全身性障害者介護人派遣事業」と「自薦登録ヘルパー方式」の比較表

A全身性障害者介護人派遣事業
Bいわゆる自薦登録ヘルパー方式

〇いちづけ
A市段階ではホームヘルプとは別制度(国段階では同じ)
B市の、ホームヘルプ制度の中の一方式

〇市の要綱は
Aホームヘルプの要綱とは別に派遣事業の要綱や要領を作る
Bこれに関しての独自の要綱は作らない

〇市の予算は
Aホームヘルプとは別予算で、派遣事業の予算書を作る
Bホームヘルプの本予算。老人、身障、知的障害、の一括予算

〇制度を始める時の予算措置
A新規事業のため、9月に予算要求、翌年4月から開始
 (事業開始まで時間がかかる)
B新規事業ではない。予算を伴わないため、すぐ開始できる。
 (派遣時間数が増える場合は、補正予算で対応できる)

〇派遣時間
A要綱・要領などで派遣時間数を一律又は2〜3段階に規定
B通常のホームヘルプ事業と同様に、派遣時間数を市が個々に決定

〇補助金

Bホームヘルプ事業の国の補助金を利用できる(注1)

(注1)国の、ホームヘルプ事業の補助金を、「介護人派遣事業」に使っている市
がほとんどで、補助金を使っていない市は札幌市・東京のみ。(東京都は、平成9
年度途中からホームヘルプ事業の補助金を組み入れ、制度名を「全身性障害者介護
人派遣制度」に変更する)。


平成7年11月、厚生省全国身体障害者福祉担当係長ブロック会議資料より


4.身体障害者ホームヘルパー事業
(4) ホームヘルパーの確保に当たっては、介護福祉士等の有資格者の確保に努
  めるとともに、障害の特性に対する理解や利用者との間におけるコミュニ
  ケーションを必要とすることから、過去において障害者の介護経験を有する
  者の活用も積極的に図られたい。


(前ページの主管課長会議資料と、このページの要綱抜粋資料は、両方、同時に市
の課長などに見せて、解説してください。)

 厚生省更生課(現障害福祉課身障福祉係)は、「自選」を認めるという方針を明
確にするために、前ページのような指示文書を6年度の課長会議で出してくれまし
た。ところが、この文書を見ても、
 「重度障害者の介護技術を有している人をヘルパーとして確保するのはいいが、
推薦してくれた障害者にその人を派遣しろとは書いていない」
という自治体が出てきました。

 当会が、厚生省更生課に相談すると、以下のように解説してくれました。

「現状の派遣されているホームヘルパーでは、その重度障害者の介護技
術やコミュニケーションの技術を有していないという理由で、その障害
者が、自分の介護を行っている人をヘルパーに登録するのであれば、そ
の人をその障害者にヘルパーとして派遣するのは当然です。市町村が確
保しているヘルパーの中で、利用者の障害の状況や意向に1番適したヘ
ルパーを派遣するというのは、当たり前のことです。そんな基本的なこ
とはホームヘルプ事業要綱の中で書いています。居宅支援事業要綱(平
成2年社更255号)の基本事項第1の4に書いてあります」

と言って以下のように解説してくれています。

「居宅支援事業要綱(平成2年社更255号)の基本事項第1の4には、

『実施に当たっては、その対象となる障害者の障害の状況に応
じて(略)本人の意向を尊重しつつ、1の目的を達成するため
に、最も適切な事業及び便宜を選定(略)実施に努めること』

と書いてあります。自薦が最も適切ならば、そうするのは、当たり前なんです。」
(厚生省担当者談)

 なお、前ページの課長会議資料指示事項が、いわゆる「自選」のことについて書
いているということは、(市町村が県を通して)厚生省障害福祉課身体障害者福祉
係の係長に問い合わせれば「そうです」と答えてくれます。

 社協や福祉公社で登録ヘルパーを行っている場合で、3級研修が登録の条件にな
 っている場合

 最近、福祉公社で登録の方式を取り入れた市では、登録前に3級研修(50時間)
修了が条件になっていることがあります。(古くから社会福祉協議会で登録ヘルパ
ーを行っている市では、このような制限がないことが多い)。
このような場合、3級研修がいつあるか市に聞いて、1ヶ月以内にあるのなら、
介護者の誰かに受けてもらう方法があります。(1週間程度で終わります。研修時
には、時給970円(国基準)程度がもらえます)。
 数カ月以内に研修が行われない場合は、緊急に、特例として、自分の介護者(全
身性障害者の介護技術を有する人)を先にヘルパーに登録してほしいと、市と相談
します。そして、最初の研修機会に研修を受講すると約束します。
 市が「国の方針で、登録前に必ず研修を受けなければならない」と考えていたら、
これは少々間違っています(厚生省は、先に登録、働きだし、後から研修、でもい
いといっています。)ので、次ページの研修要綱を見せながら、以下のように説明
してください。

「厚生省の方針は、「登録して、働きだしてから、なるべく早い時期に研修を受
けてください」ということであって、研修を受けない限り、いっさい登録を認めな
いとは言っていない。ヘルパーの研修の要綱も、既に登録ヘルパーとして働きはじ
めている人も3級研修の対象者になっている」
(下のホームヘルプ事業運営の手引きの抜粋や、次ページの要綱の表を見せる)。

 さらに、厚生省の障害福祉課身障係に問い合わせてもらいます。

 このように、特例で(とりあえず最初の研修機会まで)、自分の介護者を登録ヘ
ルパーに登録させるように、市の障害福祉課と相談(全身性障害者の介護技術を持
った同性ヘルパーがどうしても必要だとねばる)してください。この様にして、登
録できるようになれば、次は時間数をのばす交渉に入っていけます。

 これでも、だめな場合もあります。ホームヘルパー制度を主に担当している高齢
福祉課が障害福祉課との協議で納得しない場合があります。大きい市では、「1人
だけ特例で」というのが通りにくいということもあります。この場合、高齢の課な
どを説得するのは時間がかかりますので、研修を受けた方が早く解決することがあ
ります。
 同時進行で取り組んで(研修にも申し込んでおいて)、早く解決する方法をとれ
るようにしてください。施設から自立する予定の方は、あらかじめ、数人の介護者
に研修を受講し終わってもらっておくなどの作戦もあります。
(研修は老人のことが中心で、自立障害者の介護とはやり方が違うと介護者に説明
し、聞いたことを鵜呑みにしないように、あらかじめ障害者がレクチャーしてくだ
さい)。

厚生省「ホームヘルプ事業運営の手引き」より
(40時間というのは現50時間研修)
○ 少なくとも、初めてホームヘルパーとして採用する場合には、事前に、それが
できない場合はできる限り早急に40時間研修(3級課程)を受講させなければな
らない。
★(解説)このように、国の通知では、必ずしも、先に研修を受け終わらなければ
ならないわけではない。市が、「本来確保していなくてはならない、きちんと全身
性障害者の介護をできる人材」を現状のヘルパーに確保していない場合、市には、
確保の責任のほうが重いので、障害者の推薦した介護のできる人材を先にヘルパー
に登録させ、後から研修をさせる等の方策で確保を優先させなくてはならない。

 ◆ホームヘルパー養成研修事業の実施について
 ◆ホームヘルパー養成研修事業の円滑な運営について



障害者の介助(介護)に関わる地方自治体の制度  ◇介助(介護) 

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