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■姫路市全身性障害者介護人派遣事業

※以下は現代書館から1996年9月に出版された『HOW TO 介護保障』の一部(の元原稿)です。この本は,使える制度を最大限使って暮らしていくためにとても役に立つ本です。

兵庫県と姫路市で月20時間の介護人派遣事業始まる(4月から)

 先月号(会員版)でもお知らせしましたが,兵庫県と姫路市で「全身性障害者介護人派遣事業」が4月から始まりました。
 月120時間で,時間単位は時給1730円(夜間)または1380円(昼間)です。(9時〜18時の間に制度を使うと,介護者には,時給1380円しか出ない。夜間18時〜22時や早朝7時〜9時の間に使えば1730円出る)。毎日,夜間4時間(18時から22時まで)介護者を入れた場合,30日で。すべての介護者に支払われる介護料合計は月額20万7600円になります。この額は,ほぼ東京都と同額になります。
 交渉の経過や詳しいことは,次ページから3ページ分の「姫路からの報告」をご覧ください。

制度の概要


★これで,全身性障害者介護人派遣事業がある自治体(実施予定含む)は,札幌市,埼玉県(新座市,入間市,浦和市など),東京都(ほぼ全市区町村),神奈川県,静岡市,京都市,大阪市,神戸市,兵庫県(西宮市,姫路市など)となった。(各自治体の95年度の制度の単価・時間数は5月号「会員版」に掲載します)

兵庫県(姫路)からの報告

 私達”ひびき共同作業所”も加盟する[障害者問題を考える兵庫県連絡協議会]が,兵庫県とのオールラウンド交渉のなかで,ねばりづよい介護保障制度実現に向けた要求を続けた結果,一昨年の夏やっと県も重い腰をあげて介護ニーズ調査を県内の身体障害者手帳一級保持者で在宅生活を送っている障害者を対象として行われました。その後,1日平均7時間余りの介護が,必要という調査結果が出たのです。そして今年県下7つの市を中心に全身性障害者介護人派遣制度の実施を指導したのです。


まことに不十分ながら制度を勝ち取る

 私達は,市内の障害者団体や個人に呼びかけ「ニューライフ・ネットワーク」を結成して,昨年7月に要望書を提出して,交渉を続けてきました。今年に入り全身性障害者介護人派遣制度が,粘り強い対市交渉や事務折衝の結果,今年4月実施の確約を勝ち取りました。しかし,この制度は,私達の求めていた24時間を含む必要な人に必要な時間の派遣とは程遠く,いくつもの問題があります。
 大きくまとめてみると 1派遣対象者が一人暮らしの全身性身体障害者一級の障害者に限られていること。
 21月に120時間までは派遣対象としないこと。
 3夜10時から朝7時までは派遣対象としないこと。
 4自立生活支援センターの必要性を認めていないためにセンターへの助成金がでないこと。
 5ほかの介護制度との併用を禁じていること。(後の事務折衝で,ホームヘルパーの派遣時間数をこの制度の派遣時間を削るという条件で併用は認めたが)etcである。

 内容的に去年から先行して制度化している西宮と同じ物であり予算も5人の対象者しか考えていないのが現状です。
 しかし,介護者の選択権など障害者のものとした点などの障害者の主体的な自立生活を支援するという制度を作らせたいという観点では,障害者解放運動にとって大きな前進といえるでしょう。

介護派遣事業をはじめるぞ

 私達ひびき共同作業所は,一昨年より自立生活支援センターの設立に向けて運動を続けてきました。しかし,4月制度化と自立生活支援センターへの助成金がでないことから一挙に自立生活支援センター設立は難しい状況です。
 そのためにひびき共同作業所では,ひびきに関わる障害者を対象にこの4月にできる全身性障害者介護人派遣制度や全身性障害者ガイドヘルパー制度または生活保護の他人介護料を活用して有償介護人派遣事業をスタートしています。
 この事業の介護内容は,掃除・洗濯等の家事援助からトイレ・着替え・入浴等の身辺介護そして,外出・代筆等の介護まで個人個人の障害者のニーズに合わせたものです。障害者の介護にきてほしい日時・派遣時間・介護内容等を登録して,介護者の方からも介護活動が可能な日時・介護内容等を登録していただき,両者の間を担当のコーディネーターが調整して三者の合意で3ヵ月の定期介護の契約を結ぶというシステムです。
 コーディネーターは,介護活動の時間を集約して介護料と交通費を計算して市や障害者本人に請求して,介護者に支払います。そして,介護活動中のトラブルも障害者本人と介護者と共に相談しながら解決法を探ります。
 この事業をはじめたら今の自立障害者の慢性的な介護者不足の悩みからかなり解放され,安定した介護体制が作れるのです。また,在宅の障害者も外出しやすくなります。そして,バイト等でこれまで介護に来れなかった介護者層が参加しやすくなります。
 この全身性障害者介護人派遣制度(限定月120時間)や全身性障害者ガイドヘルパー制度(限定月32時間)は,いずれも派遣時間に上限があり,少しでもその時間を増やすためと制度を利用できない障害者が自己負担ででも利用しやすいように表のような料金で派遣を行っています。このシステムで制度の上限の1.5倍の時間の派遣が可能になります。4月には,3人の障害者と2人の在宅障害者に延べ300時間の介護派遣を行っています。
 自立生活支援センター介護人派遣事業部の運営費は,派遣時間単位の手数料だけで,専従職員の給料にも事欠き今後の行政交渉の最大の課題です。

ひびき共同作業所 自立生活支援センター  介護人派遣事業部
         コーディネーター    高田 耕志
         〒670 兵庫県姫路市北平野南の町14−23
         TEL/FAX 0792−85−2715



障害者の介助(介護)に関わる地方自治体の制度  ◇介助(介護) 

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