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大阪府福祉のまちづくり条例
◆条例のあらまし
1 すべての府民が生きがいをもって生活することができる真に豊かな福祉社会の
実現を目指し、府、市町村等の責務及び府の施策の基本方針を定めるとともに、
不特定多数の者が利用する建築物、公園等の都市施設を安全かつ容易に利用する
ことができるようにするための設備、構造等に関する技術的基準及びその遵守を
確保する手続等を定めることとした。
2 この条例は、規則で定める日から施行することとした。
大阪府福祉のまちづくり条例[大阪府条例第36号]
目 次
前 文
第1章 総則(第1条−第6条)
第2章 福祉のまちづくりに関する施策(第7条−第10条)
第3章 特定施設の整備(第11条−第13条)
第4章 特定施設
第1節 適用の範囲(第14条)
第2節 事前協議(第15条)
第3節 改善計画等(第16条−第19条)
第4節 調査、勧告及び公表(第20条−第22条)
第5節 国等に関する特例(第23条)
第5章 雑則(第24条)
附則
私たち一人ひとりが自立し、生きがいをもって生活し、それぞれの立場で社会に貢献
することができる真に豊かな福祉社会の実現は、私たちすべての願いであり、また、責
務でもある。
こうした社会を実現するためには、一人ひとりが一個の人間として尊重されることを
基本に、社会からのサ−ビスを平等に享受でき、意欲や能力に応じて社会に参加できる
機会が、すべての人に均等にもたらされなければならない。
このためには、障害者、高齢者等からこれらの機会を奪いがちなさまざまな障壁を取
り除くことにより、すべての人が自らの意志で自由に移動でき、社会に参加できる福祉
のまちづくりを進めることが、とりわけ重要である。
私たち一人ひとりが基本的人権を尊重し、お互いを大切にする心をはぐくみ、福祉の
まちづくりを進めるためにたゆまぬ努力を傾けることを決意し、すべての人が心豊かに
暮らせる「福祉都市・大阪」の創造の一翼を担うことを府民の総意として、この条例を
制定する。
第1章 総 則
(目 的)
第1条 この条例は、福祉のまちづくりに関し、府、市町村及び事業者の責務並びに府
民の役割を明らかにするとともに、府の基本方針を定めてこれに基づく施策を推進し、
及び都市施設を安全かつ容易に利用することができるよう整備し、もって豊かな福祉
社会の実現に資することを目的とする。
(定 義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところ
による。
一 都市施設 不特定かつ多数の者の利用に供する建築物、道路、公園及び駐車場を
いう。
二 事業者 都市施設を設置し、又は管理する者をいう。
(府の責務)
第3条 府は、福祉のまちづくりに関する総合的な施策を策定し、及びこれを実施する
責務を有する。
2 府は、前項の施策の策定及び実施に当たっては、市町村との連絡調整を緊密に行う
よう努めるものとする。
(市町村の責務)
第4条 市町村は、府の施策と相まって、当該市町村の区域の社会的状況に応じて、福
祉のまちづくりに関する施策を策定し、及びこれを実施する責務を有する。
(事業者の責務)
第5条 事業者は、都市施設をすべての人が安全かつ容易に利用することができるよう
にするとともに、府又は市町村が実施する福祉のまちづくりに関する施策に協力しな
ければならない。
(府民の役割)
第6条 府民は、深い理解と相互扶助の心をもって、福祉のまちづくりに積極的に協力
するものとする。
第2章 福祉のまちづくりに関する施策
(施策の基本方針)
第7条 府は、第1条の目的を達成するため、次に掲げる基本方針に基づく施策を計画
的に実施するものとする。
一 すべての府民が福祉のまちづくりに積極的に協力する機運を醸成すること。
二 すべての人が自らの意志で自由に移動し、安心して生活することができる都市環
境の整備を進めること。
三 障害者、高齢者等(以下「障害者等」という。)の自由な社会参加を促すための
支援を行うこと。
四 すべての府民が自立して共に暮らすことができる心の通った地域社会づくりを進
めること。
(啓発及び情報の提供等)
第8条 府は、事業者及び府民が福祉のまちづくりについて理解を深めるよう啓発に努
めるものとする。
2 府は、市町村、事業者及び府民に対し、福祉のまちづくりに関する情報の提供、技
術的指導その他必要な措置を講ずるものとする。
(推進体制の整備)
第9条 府は、市町村、事業者及び府民と連携して福祉のまちづくりを推進する体制を
整備するものとする。
(財政上の措置)
第10条 府は、福祉のまちづくりを推進するために必要な財政上の措置を講ずるよう努
めるものとする。
第3章 都市施設の整備
(整備基準への適合)
第11条 事業者は、都市施設を整備基準(都市施設のうち不特定かつ多数の者の利用に
供する部分を安全かつ容易に利用することができるものとするための構造及び設備に
関する基準をいう。以下同じ。)に適合させるよう努めなければならない。ただし、
整備基準に適合させる場合と同等以上に安全かつ容易に利用することができる場合又
は規模、構造若しくは利用の目的、地形若しくは敷地の状況、沿道の利用の状況、事
業者の負担の程度等により、整備基準に適合させることが困難である場合にあっては、
この限りでない。
2 前項の整備基準は、次のとおりとする。
一 建築物にあっては、次のイからリまでに定めるところによること。
イ 建築物の出入口
(1) 障害者等が通行することができる通路に面すること。
(2) 障害者等が通行することができるものとすること。
ロ 廊下
(1) 障害者等が通行することができるものとすること。
(2) 車いす使用者が転回することができる部分を設けること(共同住宅又は寄宿
舎の用途に供する建築物を除く。)
(3) 大阪府建築基準法施行条例(昭和46年大阪府条例第4号。以下「建築基準法
施行条例」という。)第57条第3項に規定する建築物にあっては、手すりを設
けること。
ハ 階段
(1) 回り階段としないこと。
(2) 手すりを設けること。
(3) 段鼻は、滑りにくいものとすること。
ニ エレベーター
(1) 障害者等が利用することができるものとすること。
(2) 建築基準法施行条例第59条第2項に規定する建築物、第14条第二号イに規定
する建築物(不特定かつ多数の者の利用に供する部分(避難階にあるものを除
く。)の床面積の合計が1,000平方メートル以下のものを除く。)又は同条第
六号に規定する駅で規則で定めるもの若しくは同条第七号に規定する停留場で
規則で定めるものにあっては、エレベーターを設けること。
ホ 居室の出入口の幅は、障害者等が通行することができるものとすること(共同
住宅又は寄宿舎の用途に供する建築物を除く。)。
ヘ 公会堂、集会場、劇場、映画館、演芸場又は観覧場の客席には、車いす使用者
が利用することができる部分を設けること。
ト 便所は、障害者等が利用することができるものとすること(共同住宅又は寄宿
舎の用途に供する建築物を除く。)。
チ 附属する駐車場(機械式のものを除く。)には、車いす使用者が乗車する自動
車を駐車することができる部分を設けること。
リ 視覚障害者誘導用ブロックの敷設その他障害者等に配慮した案内標示を行うこ
と。
二 道路にあっては、次のイからハまでに定めるところによること。
イ 歩道は、障害者等が通行することができるものとすること。
ロ 歩道と車道とが接続する部分で歩行者が通行する部分には、段差を設けないこ
と。
ハ 視覚障害者誘導用ブロックを敷設すること。
三 公園にあっては、次のイからニまでに定めるところによること。
イ 出入口は、障害者等が通行することができるものとすること。
ロ 園路は、障害者等が通行することができるものとすること。
ハ 便所、水飲み場等は、障害者等が利用することができるものとすること。
ニ 視覚障害者誘導用ブロックの敷設その他障害者等に配慮した案内標示を行うこ
と。
四 駐車場(機械式のものを除く。)にあっては、車いす使用者が乗車する自動車を
駐車することができる部分を設けること。
3 第1項の整備基準を適用するについて必要な事項は、規則で定める。
(維持保全等)
第12場 事業者は、都市施設を整備基準に適合させたときは、当該適合させた部分の機
能を維持するよう努めなければならない。
2 事業者は、都市施設を整備基準に適合させるまでの間、当該都市施設を障害者等が
利用することができるよう配慮しなければならない。
3 何人も、都市施設について、障害者等の利用の妨げとなる行為をしてはならない。
(整備基準適合証の交付)
第13条 事業者は、都市施設を整備基準に適合させたときは、知事に対し、当該都市施
設が整備基準に適合していることを証する証票(次項において「整備基準適合証」と
いう。)の交付を請求することができる。
2 知事は、前項の規定による請求があった場合において、当該都市施設が整備基準に
適合していると認めるときは、事業者に対し、整備基準適合証を交付するものとする。
第4章 特定施設
第1節 適用の範囲
第14条 この章の規定は、次に掲げる都市施設(以下「特定施設という。」)に適用す
る。
一 建築基準法施行条例第55条に規定する特殊建築物
二 事務所の用途に供する建築物のうち次に掲げるもの
イ 国、地方公共団体その他規則で定める者の事務の用に供する建築物
ロ 電気事業法(昭和39年法律第170号)第2条第1項に規定する一般電気事業の
用に供する建築物
ハ ガス事業法(昭和29年法律第51号)第2条第1項に規定する一般ガス事業の用
に供する建築物
ニ 電気通信事業法(昭和59年法律第86号)第6条第2項に規定する第一種電気通
信事業の用に供する建築物
ホ 銀行法(昭和56年法律第59号)第10条第1項に規定する業務その他規則で定め
る業務の用に供する建築物
ヘ 冠婚葬祭に関する事業の用に供する建築物(当該事業の用に供する部分の床面
積の合計が1,000平方メートル以下のものを除く。)
ト 事業所の用途に供する部分の床面積の合計が5,000平方メートルを超えるもの
三 工場の用途に供する建築物(当該用途に供する部分の床面積の合計が5,000平方
メートル以下のものを除く。)
四 寄宿舎の用途に供する建築物(室数が50室以下のものを除く。)
五 ダンスホールの用途に供する建築物(当該用途に供する部分の床面積の合計が
1,000平方メートル以下のものを除く。)
六 鉄道事業法(昭和61年法律第92号)第8条第1項に規定する停車場のうち駅
七 軌道法施行規則(大正12年内務 鉄道省令)第9条第十一号に規定する停留場
八 空港整備法(昭和31年法律第80号)第2条第1項に規定する空港
九 港湾法(昭和25年法律第218号)第2条第5項第七号に規定する旅客施設
十 自動車ターミナル法(昭和34年法律第136号)第2条第4項に規定するバスター
ミナル
十一 消防法(昭和23年法律第186号)第8条の2第1項に規定する地下街
十二 道路法(昭和27年法律第180号)第2条第1項に規定する道路(専ら自動車の
交通の用に供するものを除く。)
十三 都市公園法(昭和31年法律第79号)第2条第1項に規定する都市公園
十四 遊園地、動物園及び植物園(前号に規定する都市公園に設けられた公園施設
であるものを除く。)
十五 港湾法第2条第5項第九号の三に規定する港湾環境整備施設である緑地
十六 駐車場法(昭和32年法律第106号)第12条の規定による届出をしなければなら
ない路外駐車場(機械式のものを除く。)
第2節 事前協議
第15条 事業者は、特定施設を設置しようとするときは、当該工事に着手する前に、そ
の計画について知事に協議しなければならない。
2 事業者は、前項の工事が完了したときは、速やかに知事に届け出なければならない。
第3節 改善計画等
(適合状況調査)
第16条 事業者は、知事が要請したときは、この条例の施行の際現に存する特定施設
(現に設置の工事中のものを含む。以下「既存施設」という。)について、規則で定
めるところにより、整備基準に適合しているかどうかの調査(以下「適合状況調査」
という。)を行い、その結果を知事に報告しなければならない。
(改善計画の作成の要請)
第17条 知事は、必要があると認めるときは、事業者に対し、整備基準に適合していな
い既存施設を整備基準に適合させるための工事の計画(以下「改善計画」という。)
を作成し、届け出ることを求めることができる。
2 知事は、改善計画の届出があったときは、当該届出をした者に対し、当該届出に係
る改善計画について、指導及び助言を行うものとする。
(改善計画の変更)
第18条 事業者は、やむを得ない場合にあっては、改善計画を変更することができる。
この場合において、事業者は、変更に係る改善計画を知事に届け出なければならない。2 前条第2項の規定は、前項の規定により改善計画を変更した場合について準用する。
(定期報告)
第19条 事業者は、規則で定めるところにより、定期に、改善計画に基づく工事の実施
の状況を知事に報告しなければならない。
第4節 調査、勧告及び公表
(立入調査)
第20条 知事は、必要があると認めるときは、その職員に、事前協議(第15条第1項の
協議をいう。以下同じ。)に係る特定施設又は適合状況調査に係る既存施設に立ち入
り、当該特定施設又は既存施設が整備基準に適合しているかどうかについて調査させ
ることができる。
2 前項の規定により立入調査をする者は、その身分を示す証明書を携帯し、関係者に
提示しなければならない。
(勧 告)
第21条 知事は、事業者が事前協議を行わずに工事(第15条第1項の工事をいう。次項
において同じ。)に着手したときは、その計画について協議を行うべきことを勧告す
ることができる。
2 知事は、事業者が事前協議と異なる工事を行ったときは、当該事前協議に基づく工
事を行うことその他必要な措置を講ずべきことを勧告することができる。
3 知事は、事業者が適合状況調査及びその結果の報告を行わないときは、適合状況調
査及びその結果の報告を行うべきことを勧告することができる。
4 知事は、事業者が改善計画の作成及び届出を行わないときは、改善計画の作成及び
届出を行うべきことを勧告することができる。
(公 表)
第22条 知事は、前条第1項及び第2項の規定による勧告をした場合において、正当な
理由がなくてその勧告に従わないときは、その旨及びその勧告の内容を公表すること
ができる。
2 知事は、前項の規定による公表をしようとするときは、当該公表に係る者に、あら
かじめ、その旨を通知し、その者又はその代理人の出席を求め、釈明の機会を与える
ため、聴聞を行わなければならない。
第5節 国等に関する特例
第23条 第15条から前条までの規定は、国、府、市町村その他規則で定める者について
は、適用しない。
2 知事は、国、市町村その他規則で定める者に対し、その者が設置し、又は管理する
特定施設について、整備基準への適合の状況その他必要と認める事項に関する報告を
求めることができる。
第5章 雑 則
(規則への委任)
第24条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
この条例の施行期日は、規則で定める。
★大阪府福祉のまちづくり条例の施行期日を定める規則
大阪府福祉のまちづくり条例の施行期日を定める規則
[大阪府規則第4号]
大阪府福祉のまちづくり条例(平成4年大阪府条例第36号)の施行期日は、平成5年
4月1日とする。
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