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科学技術社会論研究会・2007

科学技術社会論研究会


◆2007/03/10 第52回「科学技術社会論研究会」ワークショップ
「世紀転換期日本における科学技術とジェンダー」


 
 
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「科学技術社会論研究会」では、来る3月10日(土)に、以下の
ワークショップを行います。
ご関心をお持ちの方にご案内いたします。

準備の都合上、参加の方はお手数でも、10日前までに下記の参
加登録用ページよりご登録ください。
http://www.forumsts.org/registration-52.html
参加費1000円は、会場でお支払いください。

会場は、以下でご確認ください。
http://www.u-tokyo.ac.jp/campusmap/cam02_01_33_j.html

会の1週間前には、発表梗概などの資料をお送りします。定員が
あります。ご承知おきください。
本研究会は、焦点の特定テーマを巡るone-day workshopであり、
講演会ではありません。今回のテーマに関して、ご自身の課題、
また発言されたいことなど、一言お書き添え下さい。参加者内で
公開し、討議の際の資料にさせていただきます。

また、終了後、同会場で懇親会(会費約1500円)があります。
研究交流を深められたらと思います。参加の方はこの点も10日前
までにお知らせください。

この案内は、転送自由ですので、ご関心の向きにお知らせください。

事務局では、随時、研究会企画の提案を受け付けています。
詳しくは、研究会ウェッブサイト http://www.forumsts.org/
ご覧ください。
事務局

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第52回「科学技術社会論研究会」ワークショップ  
     「世紀転換期日本における科学技術とジェンダー」
2007年3月10日(土) 13:00-18:00
東京大学駒場キャンパス・ファカルティ・ハウス・セミナー室


1.ワークショップの目的
このワークショップは、世紀転換期(1996-2005)日本における科学技術とジェンダー
をめぐる諸問題を分析・検討するための共通の知的基盤を形成することを目的として
企画されたものである。現在、「男女共同参画基本計画(第2次)」「第3期科学技
術基本計画」のもとで、女性科学技術人材の育成・活躍促進が提起され、科学技術分
野における担い手の多様性の確保が、政策上の重要課題となっている。それを受けて、
大学、研究機関、企業の多くが、女性科学技術者支援の施策に取り組んでいるが、学
術研究におけるジェンダー視点をもったアプローチの進行については、理工系分野で
の遅滞は否めない。
 一方、社会の中の「ジェンダー・バッシング」現象は看過できない状況にある。そ
の背景として、いわゆる「生物学的性差」「脳の性差」にかかわる言説がひろく巷間
に流布し、「セックス/ジェンダー」システムをめぐるポリティクスには、政治の舞
台でも学問の世界でも、ある種の混乱がみられる。今回のワークショップでは、対立・
混迷を解きほぐす第一歩として、主に社会科学・科学技術論のサイドから自然科学、
医学や技術を考察の対象とし、また多様な専門領域が交錯する現場を通して、問題の
所在を明確にすることを試みる。
 ワークショップでは、最初に、学術会議の活動を中心に、現代日本における「学術
研究とジェンダー」について、ジェンダー視点の意義についての認識の現状、および
「ジェンダー視点による学術研究」の確立状況の報告を受ける。次に、そこで提起さ
れた問題群を踏まえ、ジェンダー概念の形成、その後の第2波フェミニズムにおける
展開と生物学・医療との相互関係について、原点に遡って検討する。最後に「ジェン
ダーと科学」という主題を科学論・科学認識論の系譜に則って扱う。日常言語と科学
言語の関係が物理モデルによって論じられ、「セックス/ジェンダー」2項対立の構
図が西欧知における2分法(質料と形相、内容と形式など)の歴史をふまえて考察さ
れる。

2.ワークショップの時間割

13:00-13:15 開会あいさつ 吉岡 斉(九州大学)
趣旨説明   桑原雅子(NPO法人学術研究ネット)

13:15-14:15 話題提供1(討議10分を含む・以下同)
     江原由美子(首都大学東京)
「現代日本の学術領域におけるジェンダー視点認識の現状と限界」

本報告は、昨年11月22日に公表された日本学術会議「学術とジェンダー委員会」の対
外報告書『ジェンダー視点が拓く学術と社会の未来』に基づき、現代日本における人
文社会科学と自然科学におけるジェンダー視点の意義の認識の現状、および「ジェン
ダー視点による学術研究」の確立状況を、報告するものである。具体的には、ジェン
ダー概念の成立およびその使用の歴史、人文社会科学系学問におけるジェンダー研究
の現状、性差医療など幾つかの自然科学領域における展開、「学術における男女共同
参画問題」と「ジェンダー視点による学術の再構築」の関連性、ジェンダー概念に対
する一部の自然科学系研究者からの批判や疑問、「科学技術とジェンダー」という問
題系に対する科学者の認識の低さなどを主題として取り上げる。またこの報告書の背
景には、主に2005年末の男女共同参画社会基本法行動計画改定に際して繰り広げられ
た、ジェンダー・フリー・バッシングおよび「ジェンダー概念」をめぐる政治的攻防
という出来事があるが、時間があれば、その出来事に関しても取り上げる。この出来
事には、周知のごとく、「男女同室着替え」などの事実無根の中傷以外に、「生物学
的性差とジェンダー」等の「学問次元」の論点や、「脳の性差」などの「科学」に関
わる論点も含まれていたからである。ゆえにこの出来事を追うことで、政治家および
一般市民の科学知識と世論操作、自然科学者の科学論・科学史研究に対する理解など
の問題に対しても、興味深い論点を見出すことが出来ると思われる。
                        

14:15-15:15 話題提供2
高橋さきの(翻訳家)
「Sex/gender システムをめぐって―― 医学と生物学の50年」

「からだ=身体(body)」は、性をめぐる社会関係(ジェンダー、性別編成原理)につ
いて議論する際の出発点となる場である。また、人が生き物である以上、あらゆる社
会関係は「からだ」という現場をノードとせざるをえず、「からだ」をめぐるポリティ
クス、すなわち「身体性」(body politics)の議論は、あらゆる社会理論の交叉する
場でもある。こうした「からだ」や「身体性」という分析視角を社会理論の中核へと
の持ち込んだのが、第二波フェミニズムであった。
「からだ」を主要な議論の場としてきた分野としては、生物学と医学を挙げること
ができる。そこに、第二波フェミニズムを契機として、社会科学が関わるかたちで、
今日的な意味での「からだ=身体」という現場が認識され、身体性について論じる枠
組みが形成された。今回は、sex/genderシステムに焦点をあてて、そうした経緯を、
半世紀にわたって、具体的に見ていく。すなわち、1950年代後半から1960年代前半に
かけて、内分泌学、精神科学の現場で、医学・生物学と社会科学との共同作業によっ
てgender概念が提出された過程、1960年代後半に、公民権運動に刺激を受けた第二波
フェミニズムの最前線で、「からだ」という現場が認識され、「身体性」について論
じる今日的枠組みが構築された過程、1970年代に入って、フェミニズム理論のバック
ボーンとしてsex/genderシステムが取り込まれる経緯、そして、対応する時期の生
物学の変容について検討した後、今日、genderという語彙が社会科学・一般言説・生
物医学言説において獲得しつつある含意について概観し、性的差異・同一性の把握の
しかた、異分野間の共同作業の方向性について検討する。ジェンダー概念の歴史的経
緯を丁寧に追う作業は、言語が、自然科学・社会科学において果たす役割をめぐるフ
ィールドワークともなるはずである。
              
休憩

15:25-16:25 話題提供3
桑原雅子(NPO法人学術研究ネット)
   「科学論から見るジェンダー概念と科学をめぐる諸問題」

女性科学技術人材の増加は、近年のわが国の科学技術政策における最重要課題の一つ
である。さらに学術のあらゆる分野へのジェンダー視点をもったアプローチが必要と
されている。しかし、「数の増加」「担い手の多様性」あるいは「ジェンダー視点」
が、伝統的西欧科学の根幹に変容をもたらすのか、という問いに確固とした展望があ
るわけではない。ジェンダー概念と科学をめぐっては、ジェンダー論者、科学論者、
科学者のあいだにある種の混乱と対立が生じている。議論をすすめるため、まず科学
論・科学認識論の文脈で「科学とはなにか」を考察しておく。その際、「伝統的科学」
と「新参の科学技術(テクノサイエンス)」および「技術」は、分けて考察する必要
がある。 この話題提供では、問題の核心に迫るために、まず伝統的科学を対象とす
る。「ジェンダーと科学」というテーマは、すでに欧米では4半世紀の歴史をもって
いるが、個々のフェミニスト科学論・科学認識論についての批判的検討に留まること
なく、西欧近代科学の中核である物理学を中心に、科学の理論形成をインターナルに
検討する。そこでは「科学と言語」が主題となる。日常言語と科学言語(ジャーゴン
ではなく厳密な思考のための道具)の関係を、物理学と生物学を対比しつつ考察する。
そのうえで、西欧知における2分法の歴史のなかにセックス/ジェンダー二項対立を
位置づける。この10年の日本の状況は、サイエンス・ウォーズのより直截な形での
再燃という見方もできる。セックス/ジェンダーをめぐる科学者とジェンダー論者の
対峙を通して露呈した両者の科学観、現代社会に通底する科学認識について言及した
い。なにより、わが国の科学論者自身の科学観が問われる試金石でもある。

休憩

16:35-16:55  コメント1 林 真理(工学院大学)
16:55-17:15  コメント2 市野川容孝(東京大学)

17:15-18:00  総合討議 司会・川野祐二(千里金蘭大学)

18:00-19:30  懇親会 
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参加の方はお手数でも、10日前までに下記の参加登録用ページよりご登録ください。
http://www.forumsts.org/registration-52.html

科学技術社会論研究会・事務局  
国士舘大学・木原英逸/東京大学・綾部広則・香西豊子


UP:20070227 REV:随時
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