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『自閉スペクトラム症の医療・療育・教育』

金生 由紀子・渡辺 慶一郎・土橋 圭子 編著 20161210 金芳堂,新版,320p.

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last update:20161222

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■金生 由紀子・渡辺 慶一郎・土橋 圭子 編 20161210 『自閉スペクトラム症の医療・療育・教育』,金芳堂,新版,320p. ISBN-10: 4765316963 ISBN-13: 978-4765316965 3,800+ [amazon] [kinokuniya]

■内容

(amazonより引用)
 本書は自閉スペクトラム症や障害者を取り巻く社会環境との関係を十分に踏まえ、医療、療育、教育、福祉、労働のそれぞれの分野の第一線の現場で、活躍されている執筆者の最新の成果と知識、そして高いレベルの内容でありながら、わかりやすく記述した。コンパクトながら、毎日の経験に基づき執筆された一冊である。 現在、自閉スペクトラム症に関わっている方々、これから関わろうとする学生の方々に最適なテキストである。

■目次

1章 自閉スペクトラム症の定義と分類
 1.精神発達障害・精神疾患の分類と症状(島田隆史)
 2.疫学的データ(島田隆史)
 3.定義(島田隆史)
 4.臨床症状(金 樹英)
 5.自閉症の精神心理機能(金 樹英)
 6.生活上の課題とケア(金 樹英)
 7.概念変遷の歴史(渡辺慶一郎)
 8.国際的診断基準と分類(渡辺慶一郎)
2章 自閉スペクトラム症の医療
 1.医療・診断の重要性と役割(森恵美子)
  1.医療的介入と役割について
 2.早期発見・早期介入(森恵美子)
  1.早期発見・早期介入の意義
  2.早期発見・早期介入の現状
  3.早期スクリーニング・診断と早期介入のためのツール
  4.早期発見・早期介入の課題
 3.治療アプローチ(金生由紀子)
  1.生物学的アプローチ
  2.心理社会的アプローチ
 4.薬物療法(金生由紀子)
  1.薬物療法の実際
  2.脳科学の進歩と薬物療法の展望
 5.医療の実際(森恵美子)
  1.受診時の流れ・概要
 6.関係諸機関との連携(森恵美子)
  1.行政機関との連携
  2.保育・教育機関との連携
  3.自立支援・リハビリテーション機関との連携
 7.医療機関の合理的配慮(森恵美子)
  1.予約と受診における合理的配慮
  2.医療行為における合理的配慮
  3.他科・他医療機関との連携における配慮
3章 自閉スペクトラム症の療育(山ア順子)
 1.医療と療育
  1)医療と療育の連携
  2)療育現場での医療との関わり
 2.専門療育施設の療育
  1)療育の概念
  2)療育の実際
  3)統合保育と個別療育
  4)保護者支援
  5)専門療育施設としての地域支援
 3.地域・関係諸機関との連携
  1)連携の意義
  2)地域における縦横連携の必要性
  3)連携、ネットワークのレベル
  4)連携を構築し推進する要素
  5)関係機関・人々をつなぐ人々(機関)
  6)地域連携の実際
 4.療育機関の合理的配慮
4章 自閉スペクトラム症の教育
 1.特別支援教育の理念(土橋圭子)
  1.国内外の障害者政策と我が国の特別支援教育
  2.「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システムの構築」と特別支援教育
 2.就学先(土橋圭子)
  1.就学先決定の手続きの流れ
 3.教育目標と教育カリキュラム(土橋圭子)
  1.自閉スペクトラム症児の教育目標
  2.教育カリキュラム
 4.特別支援教育の実際
  1.特別支援学校の教育の実際(土橋圭子)
  2.合理的配慮(土橋圭子)
  3.小学校でのユニバーサル授業(小貫 悟)
 5.キャリア教育と就労(土橋圭子)
  1.キャリア能力の育成
  2.キャリア能力の発達
  3.キャリア教育
  4.職業教育と就労
 6.保護者との連携
 7.地域、関係諸機関との連携
 8.教育と人権
  1.特別支援学校に関する自閉スペクトラム症児の人権保障のための法律と条令
  2.特別支援教育における人権侵害行為の現状
  3.自閉スペクトラム症児を含めた障害児の人権保障のための教育自己チェック
5章 高等学校、大学における自閉スペクトラム症の支援と合理的配慮
 1.高等学校における支援と合理的配慮(柴田恵津子)
  1.学校を知る―学校という異文化―
  2.高等学校では小中学校に比べて特別支援教育への取り組みが遅れがちなのはなぜ
  3.困っているけれど、どうしたらよいのかがわからない
  4.高校生からの合理的配慮に必要な視点
  5.事 例
 2.大学における支援と合理的配慮(桑原 斉)
  1.自閉スペクトラム症ASDの大学生への支援
6章 社会人自閉スペクトラム症の支援と合理的配慮(渡辺慶一郎)
 1.法律による差別禁止
 2.改正障害者雇用促進法の合理的配慮
  1.合理的配慮の基本的な考え方
  2.合理的配慮の手続と内容
 3.就労に関する支援
  1. ハローワーク(公共職業安定所)
  2.地域障害者職業センター
  3.障害者就業・生活支援センター
  4.就労移行支援事業所、就労継続支援事業所
7章 自閉スペクトラム症の発達促進・心のケアのための心理的技法(下山晴彦)
 1. 発達促進・心のケアのための心理的技法の重要性
 2.発達促進・心のケアの前提となるアセスメント技法
 3.心理支援の第一ステップ:二次障害に対処する発達促進・心のケアの技法
 4.心理支援の第二ステップその1:一次障害対処の基本技法としての応用行動分析
 5. 心理支援の第二ステップその2:応用行動分析を基盤とする発達促進の技法
8章 自閉スペクトラム症者の就労(梅永雄二)
 1.自閉スペクトラム症者の就労上の課題
  1.自閉スペクトラム症者を雇用した企業からのコメント
  2.自閉スペクトラム症者の離職理由
  3.ハードスキルとソフトスキル
 2.自閉スペクトラム症者の就労に必要な支援
  1.自閉スペクトラム症者に特化した就労アセスメントの必要性
  2.アセスメントに基づいた適切なジョブマッチング
  3.同僚上司に対する自閉スペクトラム症者の理解啓発
  4.就労支援制度の活用
  5.就労支援機関の利用
9章 家族支援
 1.療育における家族の存在(上別府圭子・鈴木征吾)
  1)ケアの対象としての家族
  2)家族をケアの対象と考えるとは
 2.家族への支援とは(上別府圭子・鈴木征吾)
  1)家族へのアプローチ
  2)システムとしての家族
  3)家族のサブシステム
 3.家族への支援における課題(上別府圭子・鈴木征吾)
  1)親と支援者とのずれ
  2)家族間のずれ
 4.支援のポイント(上別府圭子・鈴木征吾)
 5.家族の思い(野澤和弘)
 6.自閉症に必要な制度システム(野澤和弘)
10章 行政支援(日詰正文)
 1.発達障害者支援法前の動向
 2.発達障害者支援の3層
 3.1層目:社会環境作り
  1.発達障害の定義
  2.発達障害の早期発見と啓発
  3.障害者差別と虐待防止
 4.2層目:一般施策の充実
  1.発達障害者支援体制整備委員会
  2.一般施策の取り組み
 5.3層目:障害者向け支援の中の発達障害
  1.障害者向けサービスの申請
  2.障害福祉サービスなどの提供
  3.障害者雇用の支援
  4.経済的な支援について
  5.発達障害者支援センター
 6.今後の展開として考えられること
11章 障害者支援・指導・教育の倫理(立岩真也)
 1.現況とそこで倫理を問うことについて
 2.病・障害にある成分
 3.自閉圏はどう捉えられるか
 4.なすべきことの実現は可能でありそれは自閉圏の出現が示している
 5.基本的に同じことが現場についても言える
 6.もとからなくすことは正当化されない
 7.分けることについて
 8.教育・療育
 9.マニュアルの使い方
12章 トピック
 1.障害者の権利条約、障害児の人権(児玉勇二)
  1.障害者の権利条約について
  2.日本の障害のある子の人権状況
  3.自閉スペクトラム症・発達障害児に関する私の扱った裁判事例
 2.虐待・体罰と脳(友田明美)
  1.児童虐待の脳科学
  2.私たちができること-被虐待児のこころのケアの重要性
 3.当事者として、思うこと(綾屋紗月)
  1.自閉スペクトラム症概念がもつ問題点
  2.自閉スペクトラム症の社会モデル
  3.当事者研究の果たす役割
  4.身体の不変性の探究
  5.社会の可変性への挑戦

■引用

■書評・紹介

■言及

◆立岩 真也 2018 『不如意の身体――病障害とある社会』,青土社


*作成:焦 岩
UP: 20161222 REV;20180830
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